「おうちでカフェのような、あの憧れのスコーンを焼いてみたい!」
そんな風に思って挑戦してみたものの、焼き上がりが「なんだか岩のように硬い……」「膨らみが足りなくてパサパサする」と、理想と現実のギャップにガッカリした経験はありませんか?実は、スコーン作りは材料がシンプルなだけに、ちょっとした「コツ」を知っているかどうかで、仕上がりに天と地ほどの差が出るんです。
スコーンは、イギリスの伝統的なティータイムには欠かせないお菓子。特に、真ん中がぱっくりと割れた「オオカミの口(腹割れ)」ができると、それだけで「プロ級!」と自慢したくなりますよね。
今回は、初心者の方でも絶対に失敗しない、そしてリピート間違いなしの「究極に美味しいスコーンレシピ」を徹底解説します。外側のサクサク感と、中のしっとり・ふわっとした食感。この両立を叶えるための秘密を、余すことなくお伝えしていきますね。
失敗しないために知っておきたい「スコーン作りの科学」
美味しいスコーンを作るために、まずは「なぜ失敗するのか」を知っておきましょう。スコーン作りで最も大切なのは、実は「混ぜ方」と「温度」の2点に集約されます。
よくある失敗の原因は、生地をこねすぎてしまうこと。パンを作る時のようにしっかり混ぜてしまうと、小麦粉の中にある「グルテン」という成分が強く働きすぎて、粘りが出てしまいます。これが、焼き上がりが硬くなってしまう最大の理由です。
また、材料の温度も重要です。バターが室温で柔らかくなってしまうと、粉と馴染みすぎてしまい、スコーン特有の「層」が作られません。バターが粉の中で小さな「粒」として残ることで、オーブンの中でそのバターが溶け出し、蒸気が発生して生地を押し上げる。これが、サクサクの層と腹割れを生むメカニズムなんです。
これらのポイントを意識するだけで、あなたのスコーンは見違えるほど美味しくなりますよ。
材料選びで決まる!食感の違いとおすすめアイテム
スコーンの材料は、小麦粉、バター、砂糖、膨張剤、そして水分(牛乳や卵)と非常にシンプルです。だからこそ、どの材料をどう組み合わせるかで、自分好みの食感をカスタマイズできる楽しさがあります。
まず、小麦粉について。
軽い食感の「イギリス風」を目指すなら、薄力粉を100%使用するのがおすすめです。口の中でホロホロと崩れるような食感になります。一方で、スタバのような食べ応えのある「アメリカンスタイル」がお好みなら、強力粉を3割から5割ほど混ぜてみてください。外側がよりカリッと、中はパンのようなふんわり感が増します。
次に、膨らみを助けるベーキングパウダー。
これは必ず「賞味期限内」で、できれば開封したての新鮮なものを使いましょう。古いものを使うと、化学反応が弱まり、高さが出にくくなります。アルミフリー ベーキングパウダーを選べば、特有の苦味も抑えられ、体にも優しい仕上がりになります。
風味を左右するバターは、必ず「無塩バター」を。
有塩だと塩気が強すぎて、粉の甘みを消してしまうことがあります。もしコクをさらに出したい場合は、水分の半分を生クリームに置き換えるのも裏技です。これで驚くほどリッチで、翌日もしっとりしたスコーンが完成します。
プロ直伝!サクサクふわふわを叶える黄金の手順
それでは、具体的な作り方の流れを見ていきましょう。道具を揃えたら、まずはそれらをすべて冷蔵庫で冷やしておくのがプロの鉄則です。
1. 「ラブイン」工程で粉とバターを一体化させる
ボウルに冷やした粉類と砂糖、塩を入れ、1cm角に切ってキンキンに冷やしたバターを加えます。ここで使うのが「カード(スケッパー)」です。ドレッジを使って、バターを刻むように粉と混ぜていきます。
バターが小豆粒くらいの大きさになったら、指先を使ってバターと粉をこすり合わせる「ラブイン」という作業を行います。手の熱でバターが溶けないよう、手早く「さらさらの砂状」にするのがコツです。ここさえクリアすれば、成功したも同然です!
2. 水分を加えて「切るように」混ぜる
冷やしておいた牛乳(または卵液)を一度に加え、カードで切り混ぜます。ここで絶対に「こねない」こと。まだ粉っぽさが残っているかな?というくらいで止めるのが、ふんわり仕上げる秘訣です。
3. 生地の「層」を物理的に作る
ここが一番のポイントです。粉っぽさが残る生地を台の上に出し、手で軽く押さえてまとめます。それを半分に切り、重ねる。また押さえて半分に切り、重ねる。この工程を3回ほど繰り返してください。この「重ねる作業」が、あの美しい「腹割れ」を約束してくれます。
4. 魔法の「冷蔵庫タイム」
成形した生地は、すぐに焼きたい気持ちをグッと抑えて、冷蔵庫で30分から1時間ほど休ませてください。冷やすことでバターが再び固まり、グルテンも落ち着きます。このひと手間で、焼き上がりの形が劇的に綺麗になります。
憧れの「腹割れ」を作る型抜きの極意
いよいよ型抜きです。ここでも「ちょっとした注意」で仕上がりが変わります。
使うのはスコーン型や、コップの縁でも代用可能です。型を抜くときは、絶対に「型を回さない」でください。上からまっすぐ、垂直にドンと押し込むのが鉄則です。型を回してしまうと、断面の層が潰れてくっついてしまい、上への膨らみを邪魔してしまいます。
また、表面にツヤを出すために卵液(ドリュール)を塗る場合は、上面だけに薄く塗るようにしましょう。側面に垂れてしまうと、そこが焼き固まって「のり」の役割をしてしまい、生地が伸びなくなってしまいます。
準備ができたら、200度に予熱したオーブンで15分〜20分。香ばしい香りが漂い、横から見て「ぱっくり」と割れ目ができていたら大成功です!
ティータイムを格上げする!相性抜群のアレンジと食べ方
焼き上がったスコーンは、ぜひ「焼き立て」を味わってください。
イギリス流の正しい食べ方は、スコーンを横半分に手で割り、そこにたっぷりの「クロテッドクリーム」と「イチゴジャム」をのせるスタイルです。中沢クロテッドは、生クリームとバターの中間のような濃厚さで、スコーンの美味しさを最大限に引き立ててくれます。
もしアレンジを楽しみたいなら、生地にチョコチップや、細かく砕いたくるみを混ぜ込んでみてください。また、茶葉をそのまま練り込んだアールグレイスコーンも、香りが高くて最高です。
「たくさん焼きすぎて余ってしまった」という場合も大丈夫。
スコーンは冷凍保存が可能です。一つずつラップに包んで保存袋に入れれば、2週間ほど美味しさが保てます。食べるときは、オーブントースターでアルミホイルを被せて数分温め直せば、焼き立てのようなサクサク感が復活しますよ。
美味しいスコーンレシピ決定版!外はサクサク中はふわっ、プロ直伝の失敗しないコツをマスターして
いかがでしたか?「スコーン作りって、意外と奥が深いんだな」と感じていただけたかもしれません。でも、ポイントはたったの3つだけ。
- 材料も道具もとにかく「冷やす」こと
- 決して「こねない」こと
- 生地を重ねて「層」を作ること
このルールさえ守れば、誰でもおうちで感動レベルのスコーンを焼くことができます。週末の朝、キッチンに広がるバターの香りと、オーブンの中でぱっくりと割れるスコーンを眺める時間は、何にも代えがたい幸せなひとときです。
自分へのご褒美に、あるいは大切な人へのプレゼントに。今回ご紹介したコツを詰め込んだレシピで、ぜひ世界に一つだけの「美味しいスコーン」を焼いてみてくださいね。
まずは、キッチンにある材料を冷やすところから始めてみましょう。あなたのティータイムが、もっと素敵で美味しいものになりますように!

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