宮城県が誇る名湯・鳴子温泉郷。1000年以上の歴史を持ち、日本にある11種類の掲示泉質のうち、なんと8種類がこの地に集結しているという世界でも稀な温泉地です。
でも、温泉好きにとって旅の主役は「お湯」だけではありませんよね。湯上がりに待っている、あの豪華な夕食。地元の滋味あふれる食材が並ぶテーブルを想像するだけで、お腹が鳴ってしまいそうです。
「せっかく鳴子に行くなら、絶対に料理で失敗したくない!」
「バイキングでも、冷凍食品ばかりじゃなくて地元の手作りの味が食べたい」
「最高級の仙台牛を、源泉かけ流しの宿で味わいたい」
そんな食いしん坊なあなたの願いを叶えるべく、今回は鳴子温泉の中でも特に「料理の評判が良い宿」を厳選しました。地産地消にこだわった会席料理から、職人が目の前で腕を振るうライブキッチンまで。お腹も心も満たされる至福の宿をご紹介します。
鳴子温泉で料理が美味しい宿を選ぶ3つのポイント
具体的な宿を紹介する前に、まずは「後悔しない宿選び」のコツをお伝えします。鳴子温泉は大型ホテルから家族経営の小さな湯治宿まで、バリエーションが非常に豊富です。
一つ目は「食事のスタイル」です。鳴子温泉には、東北の味覚を一度に楽しめる豪華バイキングが有名な宿と、一品出しの繊細な会席料理を売りにする宿の二つの流れがあります。賑やかに好きなものを食べたいのか、それとも静かに料理との対話を楽しみたいのか、ここを明確にするのが第一歩です。
二つ目は「食材へのこだわり」です。宮城といえば全国に名を馳せるブランド牛仙台牛。これをお値打ち価格で食べられるプランがあるか、また、鳴子が含まれる「大崎耕土」で育った美味しいお米ひとめぼれを提供しているかチェックしましょう。
三つ目は「お酒との相性」です。宮城は「一ノ蔵」や「浦霞」など、日本を代表する酒どころ。料理自慢の宿は、必ずといっていいほど地酒のラインナップにこだわっています。料理と日本酒のペアリングを楽しめる宿は、満足度が格段に違います。
1. みちのくバイキングの最高峰「名湯の宿 鳴子ホテル」
鳴子温泉駅から徒歩圏内にある「名湯の宿 鳴子ホテル」は、創業140年を超える老舗中の老舗。こちらの自慢は、なんといっても「みちのくバイキング」です。
バイキングと聞くと、少しカジュアルな印象を持つかもしれません。しかし、こちらのクオリティは別格。会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのが活気あふれるライブキッチンです。
熟練の職人が目の前で揚げるサクサクの天ぷら、そして絶妙な焼き加減で提供される牛ステーキ。特に、創業以来の看板メニューである「ホタテのパイ包み焼き」は、これを食べるためにリピートするファンもいるほどの逸品です。
さらに注目したいのが、地元のお母さんたちが作るような郷土料理。地元の農家さん直伝の「ばっけ味噌(ふきのとう味噌)」をおにぎりやご飯に乗せて食べれば、どこか懐かしく温かい気持ちになれます。
温泉は、天候によって色がエメラルドグリーンや乳白色に変わる不思議な湯。その名湯に浸かった後、宮城の味覚を好きなだけ堪能できる。これこそが鳴子ホテルの醍醐味です。
2. 贅沢な時間を演出する「湯元 吉祥(共立リゾート)」
鳴子温泉の高台に位置し、温泉街を見下ろす絶好のロケーションにあるのが「湯元 吉祥」です。こちらは、全国で人気の共立リゾートが手掛ける宿。
こちらの食事は、落ち着いた雰囲気の中でいただく「会席料理」が基本です。旬の食材を少しずつ、美しく盛り付けた前菜から始まり、メインには宮城が誇るブランド牛が登場します。
面白いのが「セミバイキング」という形式を取り入れている点です。メインの会席料理に加え、地元の食材を使ったおばんざいやデザートを自分たちのペースで楽しめるようになっています。「会席だけでは物足りないけれど、バイキングほど騒がしいのは苦手」という欲張りな大人にぴったりのスタイルですね。
また、共立リゾート名物の「夜鳴きそば」も忘れてはいけません。夕食をたっぷり食べたはずなのに、夜食として無料で提供される醤油ラーメンが、なぜかするりと入ってしまうから不思議です。
無料の貸切風呂や、湯上がりのアイス、乳酸菌飲料のサービスなど、料理以外のおもてなしも充実しています。トータルでの満足度を重視する方には、間違いなくおすすめの一軒です。
3. 大人の隠れ家でアートな食体験を「鳴子風雅」
日常の喧騒を離れ、静かに料理を味わいたいなら「鳴子風雅」がおすすめです。「大人の隠れ家」をコンセプトにしており、館内は非常に落ち着いたモダンな雰囲気。
こちらの夕食は、感性を刺激する「創作会席」。運ばれてくる一皿一皿がまるでアートのように美しく、食べる前から期待が高まります。メイン料理には、きめ細やかな霜降りが特徴の仙台牛や、希少な日高見牛が贅沢に使われます。
レストラン内にはライブキッチンが併設されており、焼き上がる肉の香りや調理の音が食欲をそそります。五感すべてを使って食事を楽しむことができるんです。
朝食もまた、鳴子風雅ならではのこだわりが詰まっています。地元の契約農家から仕入れた新鮮な野菜や、炊きたてのササニシキなど、「宮城の朝」を存分に感じられる内容。
派手な演出よりも、質と雰囲気を重視したい。そんなパートナーとの大切な旅行や、自分へのご褒美旅に選んでほしい宿です。
4. 歴史と滋味に浸る「元祖うなぎ湯の宿 ゆさや」
鳴子温泉の象徴ともいえる共同浴場「滝の湯」の隣に佇む「ゆさや」は、創業380余年の歴史を誇る名宿です。建物自体が登録有形文化財になっており、一歩足を踏み入れると江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚に陥ります。
こちらの料理は、歴史ある宿にふさわしい「山里料理」。派手な高級食材を並べるのではなく、その土地でしか味わえない素材を丁寧に調理した、滋味深いメニューが並びます。
例えば、仙台黒毛和牛のステーキは、素材の良さを引き出すためにシンプルに。また、豆乳を使った野菜しゃぶしゃぶは、旅で疲れた胃腸に優しく染み渡ります。
そして、ゆさやに来たら絶対に味わいたいのが「お米」の美味しさ。世界農業遺産にも登録された大崎耕土で育ったお米は、一粒一粒が立っていて、噛むほどに甘みが広がります。
「うなぎ湯」と呼ばれる、とろとろの強アルカリ性温泉でお肌をツルツルにした後に、歴史ある空間でいただく静かな夕食。これ以上の贅沢があるでしょうか。
5. 女将の愛情が詰まった健康料理「鳴子温泉 二宮荘」
「旅館の料理はボリュームが多すぎて、いつも残してしまう……」
そんな悩みを持つ方におすすめしたいのが「二宮荘」です。こちらは食と健康をテーマにした、心温まる小さな宿。
最大の特徴は、食育コーディネーターの資格を持つ女将さんが作る「野菜たっぷりの創作料理」です。宿の裏にある自家菜園で育てた新鮮な野菜や、自家製のひとめぼれを主役にした献立は、驚くほど体が喜ぶのがわかります。
例えば、山菜の天ぷらや、地元のキノコを使った小鉢、そしてじっくり煮込まれた根菜の煮物。肉や魚ももちろん登場しますが、あくまで主役は「大地の恵み」です。
「ヨガ湯治」というプランも提案しているほど健康意識が高い宿なので、食べ終わった後の体が重くないのも嬉しいポイント。女性の一人旅や、健康に気を遣うシニア世代からも絶大な支持を受けています。
実家に帰ってきたような安心感の中で、女将さんの愛情たっぷりの料理をいただく。大規模な宿では決して味わえない、パーソナルなおもてなしがここにはあります。
6. 鳴子温泉の隠れた実力派「旅館 弁天閣」
鳴子温泉街から少し離れた静かな場所に位置する「弁天閣」は、知る人ぞ知る料理自慢の宿です。家族経営ならではの細やかな気配りが、料理の端々にも表れています。
こちらの夕食は、ボリューム満点の和食会席。特に注目すべきは、厳選された宮城の海の幸と山の幸のバランスです。三陸から直送される新鮮なお刺身と、地元の山で採れたばかりの山菜。これらが一つのテーブルで共演します。
そして、リピーターが口を揃えて絶賛するのが「ご飯の美味しさ」です。大崎耕土で大切に育てられたお米を、最適な火加減で炊き上げる。それだけでご馳走になることを教えてくれます。
高台にある露天風呂からは、鳴子の山々を眺めることができ、四季折々の景色が楽しめます。静かな環境で、美味しいものを心ゆくまで食べたい。そんな願いを叶えてくれる実力派の宿です。
7. 地産地消の極みを追求「鳴子 旅館 大沼」
最後に紹介するのは、湯治文化を現代に伝える「旅館 大沼」です。ここは単に泊まる場所ではなく、温泉と食を通じて心身をリセットする「現代版湯治」の聖地といえます。
大沼の料理のコンセプトは「一汁七菜」。地元の農家さんから直接届く、力強い味の野菜が献立の中心です。化学調味料を極力使わず、出汁から丁寧にとった料理は、一口食べるごとに細胞が目覚めるような感覚。
特に、契約農家が作るササニシキを玄米で提供するプランもあり、デトックスを目的とした宿泊客からも高く評価されています。
もちろん、お肉料理もしっかりと用意されていますが、あくまで野菜とのバランスが重視されています。有名な貸切露天風呂「母里(もり)の湯」で森林浴を楽しんだ後、この清らかな料理をいただけば、明日からの活力が湧いてくること間違いありません。
鳴子温泉で料理が美味しい宿を100%楽しむためのアドバイス
せっかくの美味しい料理。最高の状態で楽しむために、ちょっとしたアドバイスを。
まず、チェックインは早めに済ませましょう。鳴子温泉の多くの宿は、15時にチェックイン可能です。早めに到着して一度温泉に浸かり、体を温めて血行を良くしておくことで、消化もスムーズになり、夕食をより美味しく感じることができます。
次に、お腹の空き具合の調整です。鳴子温泉街には「栗だんご」などの魅力的な名物グルメがたくさんありますが、食べ歩きはほどほどに。夕食のボリュームはどこもかなりのものですから。
そして、ぜひ宿のスタッフさんに「今日の食材の産地」や「おすすめの食べ方」を尋ねてみてください。料理の背景を知ることで、美味しさはさらに深まります。
鳴子温泉で料理が美味しい宿おすすめ7選!仙台牛や地産地消の絶品会席を堪能:まとめ
鳴子温泉には、単に「豪華」なだけではない、その土地の風土と歴史が息づく素晴らしい料理宿がたくさんあります。
- 家族やグループで賑やかに楽しむなら……「鳴子ホテル」のバイキング
- 贅沢なサービスとゆとりを求めるなら……「湯元 吉祥」
- 大切な人と静かに過ごすなら……「鳴子風雅」
- 歴史と素材の味に触れたいなら……「ゆさや」
- 心身の健康とデトックスを考えるなら……「二宮荘」や「旅館 大沼」
どの宿を選んでも、宮城の豊かな大地が育んだ食材と、料理人の情熱を感じることができるはずです。
宮城 地酒を片手に、とろりとした鳴子の名湯と絶品料理に酔いしれる。そんな至福の休日を、ぜひ鳴子温泉で過ごしてみてください。あなたの旅が、美味しく思い出深いものになることを心から願っています。

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