「次の休みは香川へうどんを食べに行こう!」と思い立ったあなた。でも、いざ調べてみると星の数ほどある店舗数に圧倒されていませんか?香川県内には一説に600軒以上のうどん店があると言われ、そのスタイルも営業時間も驚くほど多様です。
適当に入った店がハズレということは少ない香川ですが、「一生の思い出に残る究極の1杯」に出会うには少しだけコツが必要です。地元民が愛してやまないディープな製麺所から、観光で絶対に外せない超有名店まで、美味しい讃岐うどん店を巡るための完全攻略ガイドをお届けします。
讃岐うどん巡りを楽しむ前に知っておきたい3つのスタイル
香川のうどん店は、大きく分けて3つの形態に分類されます。これを知っておかないと、入店した瞬間に「注文はどうすればいいの?」と戸惑うことになるので、まずは基本を押さえましょう。
1. 究極の鮮度を味わう「製麺所タイプ」
もともとうどん玉をスーパーや飲食店に卸している工場が、その一角で食べさせてくれるスタイルです。
- 特徴:どんぶりや箸を持参する場合があるほど、サービスは最小限。その分、価格は驚くほど安く、麺の鮮度はピカイチです。
- 注意点:営業時間が「お昼の1時間だけ」という店もあり、ハードルは高め。でも、その価値は十分にあります。
2. 香川のスタンダード「セルフタイプ」
県内で最も多いのがこのスタイル。自分で麺を温め、ダシを注ぎ、好きな天ぷらを取ります。
- 注文の流れ:
- トレイを取る。
- うどんの種類と玉数(1玉なら「小」)を注文。
- 自分で麺を温める(テボというザルを使います)。
- 好きな天ぷらやおにぎりを取る。
- 会計後、ネギやショウガなどの薬味をのせる。
3. ゆったり楽しむ「一般店タイプ」
普通のレストランと同じように、席に座って注文し、運んできてもらうスタイルです。
- メリット:フルサービスなので初心者でも安心。サイドメニューの「おでん」や、豪華な天ぷら盛り合わせが充実していることが多いです。
本場・香川で絶対に外せない美味しい讃岐うどん店【王道の5選】
まずは「ここに行かずして香川は語れない」というレジェンド級の名店を紹介します。
山越うどん(綾川町)
「釜玉うどん」を全国区に押し上げた立役者です。
茹で上がったばかりの熱々の麺に生卵を絡め、特製の出汁醤油でいただく釜玉は、まるでカルボナーラのような濃厚さ。広い庭のような飲食スペースで、空の下ですするうどんは格別です。
がもううどん(坂出市)
黄金色に輝く「いりこ出汁」の旨さを堪能するならここ。
のど越しが滑らかで、モチモチとした弾力のある麺が、優しくもパンチのある出汁をしっかり持ち上げます。天ぷらの種類も豊富で、特に大きな「あげ」をのせて「きつねうどん」にするのが通の食べ方です。
うどん本陣 山田家(高松市)
圧巻の屋敷構えに驚かされる、一般店の最高峰です。
名物は「ざるぶっかけ」。キリッと締まった麺のコシと、濃厚なツユの相性は抜群。観光客だけでなく、地元の方がお祝い事で利用することも多い、格式と味を兼ね備えた名店です。
手打十段 うどんバカ一代(高松市)
早朝から行列が絶えない、活気あふれる人気店です。
ここの看板メニューは「釜バターうどん」。茹でたての麺にバターと粗挽き黒胡椒、そして生卵。これを一気にかき混ぜて食べると、和洋折衷の暴力的なまでの美味しさが口いっぱいに広がります。
谷川米穀店(まんのう町)
山奥にひっそりと佇む、メニューが「うどん(温・冷)」しかない究極の製麺所です。
醤油と酢、そして自家製の青唐辛子の佃煮だけで食べるスタイルは、小麦の甘みをダイレクトに感じさせてくれます。シンプルだからこそ、麺の質の高さが際立つ伝説の1店です。
麺の個性が光る!地元民が通い詰める穴場店
「2軒目、3軒目はどこに行こう?」と迷った時に検討してほしい、個性が光る実力店をピックアップしました。
上戸うどん(観音寺市)
香川県の西の端、海のすぐそばにあるお店です。
ここの特徴は、何といっても「いりこの香りが爆発する出汁」。一口飲めば、瀬戸内の海の恵みが五感に突き刺さります。麺は太めで非常に力強く、ワイルドな讃岐うどんを楽しみたい方にぴったりです。
須崎食料品店(三豊市)
見た目は完全に「田舎の商店」ですが、裏手に回るとうどんを待つ行列が。
スーパーの店内でうどんを受け取り、外のベンチで食べる体験は、これぞ香川の日常。モチモチを通り越して「ムチムチ」とした凄まじい弾力の麺に、生卵と醤油を垂らして食べれば、至福の時間が訪れます。
竹清(高松市)
「天ぷら」の美味しさで選ぶなら、ここは外せません。
特に有名なのが、半熟卵を丸ごと揚げた「半熟卵天」。箸を入れると中からトロリと黄身が溢れ出し、うどんの出汁と混ざり合う瞬間は、まさに芸術です。
失敗しないための「うどん巡り」テクニック
美味しい讃岐うどん店を効率よく、そして楽しく巡るためにはいくつかの戦略が必要です。
「1玉(小)」を基本にする
香川のうどん店は1玉のボリュームが意外とあります。2軒、3軒とハシゴをするなら、どんなに美味しくても「小」を注文するのが鉄則です。無理して「大」を頼んでお腹がいっぱいになり、次の名店を諦めるのはもったいなさすぎます。
営業時間の「罠」に注意
香川のうどん店の朝は早く、昼過ぎには閉まってしまう店が多いです。「14時閉店」とあっても、実際には「麺が売り切れ次第終了」となることがよくあります。
特に人気店を目指す場合は、11時前には到着するようにスケジュールを組むのが賢明です。
サイドメニュー「おでん」の誘惑
香川のうどん店には、なぜか一年中「おでん」が置いてあります。
甘めの白味噌だれをつけて食べるのが香川流。うどんが茹で上がるのを待つ間、このおでんをつまみながら待つのが地元通の過ごし方です。ただし、食べ過ぎるとうどんが入らなくなるので要注意!
うどん巡りに便利なアイテム紹介
食べ歩きをより快適にするために、いくつか準備しておくと良いものがあります。
まず、有名店を回るならガイドブックは1冊持っておくと安心です。ネットの情報も便利ですが、電波の入りにくい山間部の店を訪ねる際や、一覧で位置関係を把握するには紙の地図が重宝します。
また、移動中の車内や待ち時間に喉を潤すミネラルウォーターも必須。うどんの出汁は塩分がしっかり効いているので、後から喉が渇きやすいものです。
車での移動なら、スマホ車載ホルダーがあるとナビがスムーズ。香川の道は細い路地も多いので、最新の地図アプリをストレスなく見られる環境を整えましょう。
旅の締めくくりに。お土産選びのポイント
店舗で食べる美味しさを自宅でも再現したいなら、「半生麺」タイプのお土産がおすすめです。
完全な乾麺よりも賞味期限は短いですが、茹で上がりのコシは店舗の味に非常に近くなります。
お店によってはオリジナルのうどん出汁を販売しているところもあるので、麺と一緒に購入すれば、自宅が瞬時に「讃岐のうどん屋」に早変わりします。
香川の美味しい讃岐うどん店を巡り、最高の1杯を見つけよう
香川県を訪れる旅は、単なるグルメツアーではなく、麺を巡る「冒険」です。
早朝の冷たい空気の中で湯気を立てる製麺所、地元のおじいちゃんおばあちゃんと肩を並べてすするセルフ店、そして歴史を感じる重厚な一般店。
それぞれの店に、店主のこだわりと、長年愛されてきた理由が詰まっています。1軒食べて満足するのではなく、ぜひ2軒、3軒と足を運んでみてください。麺の太さ、コシの強さ、出汁の香り。その微妙な違いが分かるようになった時、あなたはもう讃岐うどんの虜になっているはずです。
今回のガイドを参考に、あなたにとっての「世界で一番美味しい讃岐うどん店」を、ぜひ香川の地で見つけてきてくださいね。

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