「白州がどこにも売っていない……」
「定価で買いたいのに、ネットでは数倍の値段がついている」
「あの森の若葉のような爽やかなハイボールを、もっと気軽に楽しみたい」
ウイスキー好きなら誰もが一度はぶち当たる壁、それが「白州ロス」ですよね。サントリーのシングルモルトウイスキー白州は、今や世界的な人気で入手困難の代名詞。抽選販売に外れ続け、バーで一杯飲むのが精一杯という方も多いのではないでしょうか。
でも、諦めるのはまだ早いです。世界には白州の持つ「新緑の香り」「キレのある爽快感」「かすかなスモーキーさ」という特徴に近い銘柄が意外と隠れています。
今回は、白州の代わりとして満足度の高い「白州に似てるウイスキー」を、コスパ抜群の銘柄から本格派のシングルモルトまで、プロの視点で厳選してご紹介します。
なぜ白州はこれほどまでに愛されるのか?
代替品を探す前に、まずは白州の味の正体を解剖してみましょう。似ている銘柄を探すための「3つの指標」がこちらです。
- 森の若葉のようなフレッシュな香り:杉や白樺、ミント、そして青りんごや洋梨といった、清涼感あふれるアロマ。これが「森香るハイボール」の核心です。
- ライトリーピーテッド(繊細な煙):アイラモルトのような強烈な正露丸臭ではなく、焚き火の終わりのような、あるいは霧の中に漂うような優しいスモーキーさ。
- クリーンでキレのある後味:南アルプスの天然水が生む、雑味のないクリアな口当たり。
この「爽やかさ」と「微かな煙」のバランスこそが白州の正体。これらを備えた銘柄こそが、あなたを白州ロスから救ってくれる救世主となります。
1. 圧倒的な血統の近さ!サントリーの「ジェネリック白州」
まずチェックすべきは、白州と同じサントリーが作っているブレンデッドウイスキーです。実は、白州蒸溜所の原酒が含まれている銘柄が存在します。
サントリー スペシャルリザーブ
ネット上で「ジェネリック白州」の筆頭として語られるのがサントリー スペシャルリザーブです。
なぜ似ているのか? それは、構成原酒のキーモルトに「白州モルト(ホワイトオーク樽原酒)」が公式に使用されているからです。
ブレンデッドなのでグレーンウイスキーの甘みが加わりますが、ハイボールにすると一変。白州譲りの青りんごのような爽やかさと、シュッとしたキレの良さが顔を出します。2,000円台で買えるコスパ最強の選択肢です。
サントリー 碧 Ao
「ワールドウイスキー」として展開されているサントリー 碧 Ao。世界5大ウイスキーをブレンドした贅沢な一本ですが、ここにもしっかり白州原酒が組み込まれています。
ストレートでは複雑さが勝りますが、ソーダで割ると、白州らしい新緑のニュアンスと、スモーキーな余韻が重なり合います。白州12年のような「奥行き」を求める方におすすめです。
2. スコッチのシングルモルトで「森の香」を再現する
シングルモルトにこだわるなら、本場スコットランドのスペイサイド地方やハイランド地方に目を向けてみましょう。白州の原型とも言えるスタイルがそこにあります。
ザ・グレンリベット 12年
「シングルモルトの原点」と称されるザ・グレンリベット 12年は、白州の「フルーティーでクリーン」な側面を完璧にカバーしています。
青りんごや洋梨の香りが非常に華やかで、喉越しも驚くほどスムーズ。スモーキーさはほとんどありませんが、白州の「雑味のないフルーティーさ」が好きな人なら、一口で虜になるはずです。
グレンフィディック 12年
世界で最も飲まれているシングルモルトグレンフィディック 12年も、白州に近い系統です。
特徴は、新鮮な洋梨のような香りと、レモンのような爽やかな酸味。非常にライトで飲みやすいため、ハイボールにした時の「清涼感」は白州に肉薄します。どこでも手に入りやすく、価格が安定しているのも魅力ですね。
オルトモア 12年
少しこだわった銘柄を探しているならオルトモア 12年を試してみてください。
「霧に包まれた蒸溜所」で作られるこの酒は、非常にハーブや草っぽい(ハーバルな)ニュアンスが強いのが特徴。この「草っぽさ」が、白州の持つ「森の若葉」感と見事にリンクします。ツウ好みの選択肢と言えるでしょう。
3. 「微かな煙」と「爽快感」を両立した実力派
白州の最大の特徴である「ライトなスモーキーさ」を再現するには、ピート(泥炭)の使い方が絶妙な銘柄を選ぶ必要があります。
ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年
ブレンデッドモルト(モルト原酒100%)のジョニーウォーカー グリーンラベル 15年は、白州12年が好きな方にぜひ飲んでほしい一本。
タリスカーやカリラといったスモーキーな原酒を使いつつ、リンクウッドなどの華やかな原酒を合わせることで、「草のようなフレッシュさ」と「上品な煙」を両立させています。ハイボールにした時の完成度は、白州に勝るとも劣りません。
ニッカ セッション
サントリーのライバル、ニッカウヰスキーが放つニッカ セッションも見逃せません。
スコットランドのベン・ネヴィス蒸溜所などの原酒と、日本の余市・宮城峡の原酒をブレンド。青りんごのような爽快感の後に、じわりと追いかけてくるピートの余韻。このバランスは、まさにジャパニーズウイスキーが目指す「繊細なスモーキーさ」そのものです。
カネマラ
アイリッシュウイスキーの中で唯一無二の存在感を放つカネマラ。
通常、アイリッシュはスモーキーではありませんが、これはピーテッドタイプ。しかしアイラモルトのような重厚さはなく、非常に軽やかでフルーティー。この「フルーティー×ライトスモーク」という構成が、実は白州と共通しています。
4. もっと自由に!個性が光る代替銘柄たち
白州の「クリアな質感」や「爽快な飲み口」をキーワードに選ぶと、さらに選択肢は広がります。
ブッシュミルズ 10年
アイルランドの老舗ブッシュミルズ 10年は、3回蒸留による圧倒的なクリーンさが持ち味。
スモーキーさはゼロですが、バニラや蜂蜜の甘み、そして何より「澄み切った水」を感じさせる飲み心地は、白州の天然水由来の透明感に通じるものがあります。
アラン バレルリザーヴ
近年人気が急上昇しているアラン バレルリザーヴ。
潮風の影響を受けた島モルトですが、ノンピートで仕上げられたこのボトルは、レモンや柑橘系のフレッシュさが爆発します。非常にエネルギッシュな爽やかさがあり、白州とはまた違った「明るい森」のイメージを抱かせてくれます。
クライヌリッシュ 14年
「シルキーでワックスのような質感」と表現されるクライヌリッシュ 14年。
少し上級者向けですが、ハーブのような香りと、しっかりとした飲みごたえがあります。ハイボールにすると、独特の蜜のような甘みと爽やかさが立ち上がり、白州の持つ「品格」に近い満足感を味わえます。
ロッホローモンド クラシック
コスパを重視するならロッホローモンド クラシックがおすすめ。
独自の蒸留器を使用することで、非常に多彩な原酒を作り分ける蒸溜所です。この「クラシック」は、程よい果実味と、ごく僅かなスモーキーさが絶妙にブレンドされており、3,000円以下とは思えないバランスの良さを誇ります。
白州に近づけるための「ひと工夫」
似ている銘柄を手に入れたら、飲み方を少し工夫するだけで、さらに「白州感」をアップさせることができます。
- グラスを冷やす:白州の魅力はキレ。薄張りのグラスを冷凍庫でキンキンに冷やし、氷は溶けにくい大きなものを使うことで、最後までクリーンな味をキープできます。
- ミントを1葉添える:白州のキャッチコピー「森香るハイボール」。代替銘柄にフレッシュミントを軽く叩いて添えるだけで、香りの第一印象が劇的に白州に近づきます。
- ソーダの炭酸強度:強炭酸水ウィルキンソン タンサンなどを使用し、炭酸の刺激でキレを強調するのがポイントです。
まとめ:白州に似てるウイスキーで豊かな家飲みライフを
白州が手に入らない現状は寂しいものですが、視点を変えれば、新しいお気に入りの銘柄に出会うチャンスでもあります。
今回ご紹介した銘柄をおさらいしましょう。
- 手軽に白州の血統を感じたいなら:サントリー スペシャルリザーブ
- 爽やかさを極めるなら:ザ・グレンリベット 12年
- スモーキーな余韻も楽しみたいなら:ジョニーウォーカー グリーンラベル 15年
- 日本の職人技を感じるなら:ニッカ セッション
ウイスキーの面白さは、似ている中にもそれぞれの蒸溜所の個性が宿っているところ。これらの銘柄を試していくうちに、「白州もいいけど、こっちもアリだな」と思える一足に出会えるはずです。
高騰する市場に振り回されず、賢く代わりの銘柄を選んで、最高の「森香る」体験を楽しんでくださいね。
白州に似てるウイスキーを探す旅が、あなたのウイスキーライフをより深く、楽しいものにしてくれることを願っています!

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