「サントリーのウイスキーが飲みたいけれど、山崎や白州は高すぎて手が出ない……」
「酒屋で見かける四角いボトルのサントリー 季 TOKIって、一体どんな味なの?」
ウイスキー好きの間で密かに話題となっているのが、このサントリー 季 TOKIです。もともとは北米市場向けに開発された「逆輸入」モデル。パッケージのスタイリッシュさからジャパニーズウイスキーファンを虜にしていますが、ネット上では「まずい」という声と「最高にコスパが良い」という声が真っ二つに分かれています。
今回は、このミステリアスな1本の正体を徹底解剖。その中身から、後悔しないための飲み方まで詳しくお伝えします。
そもそも「季(TOKI)」とは?北米をターゲットにした戦略的モデル
サントリー 季 TOKIは、2016年にアメリカやカナダなどの北米市場向けに発売されたブレンデッドウイスキーです。
サントリーのブレンデッドといえば、最高峰の「響」が有名ですよね。しかし、世界的なジャパニーズウイスキーブームによって原酒が不足し、価格が高騰。そこで、もっとカジュアルに、かつ「日本らしさ」を感じられるデイリーウイスキーとして投入されたのがこの1本です。
名前の「季」には「時間」や「季節」という意味が込められており、古き良き日本の伝統と現代的な感性を繋ぐ架け橋というコンセプトを持っています。
贅沢な原酒構成:白州と知多がメイン
このウイスキーの最大の特徴は、使われている原酒の構成にあります。
- 白州蒸溜所のライトタイプモルト(爽やかな新緑の香り)
- 知多蒸溜所のグレーンウイスキー(クリーンで甘いコク)
この2つをベースに、隠し味として山崎蒸溜所のモルトを加えてバランスを整えています。つまり、現在非常に入手困難となっている「白州」のニュアンスを、手頃な価格で楽しめる構成になっているのです。
「まずい」と言われる理由は?ストレートで飲むと評価が分かれる原因
ネットで検索すると、一部で「まずい」「アルコール感が強い」というネガティブな意見が見受けられます。これには明確な理由があります。
設計思想が「カクテルベース」であること
欧米のウイスキー文化、特にサントリー 季 TOKIがターゲットとした層は、ウイスキーをソーダで割ったり、カクテルにしたりして楽しむのが一般的です。そのため、ストレートでちびちび飲むための「熟成感」や「重厚さ」よりも、何かと混ぜた時に個性が引き立つ「キレ」や「明るい香り」を重視してブレンディングされています。
若い原酒特有のピリピリ感
山崎12年のような長期熟成酒に比べると、使用されている原酒は比較的若めです。そのため、ストレートで飲むとアルコールの刺激を強く感じてしまうことがあります。これが「深みがない」「まずい」という評価に繋がっているのでしょう。
しかし、これは「欠点」ではなく「個性」です。その証拠に、飲み方を変えるだけで評価は180度変わります。
季(TOKI)の本領発揮!最高に美味しいハイボールの作り方
サントリー 季 TOKIの真価を味わうなら、間違いなく「ハイボール」一択です。むしろ、ハイボールにするために生まれてきたウイスキーと言っても過言ではありません。
白州譲りの爽快感が爆発する
グラスに氷をたっぷり入れ、サントリー 季 TOKIを注いで冷やしてから、キンキンに冷えた強炭酸水で割ってみてください。すると、ストレートの時には隠れていたグリーンアップルやバジルのような爽やかな香りが一気に花開きます。
黄金比とワンポイントアドバイス
- ウイスキー1に対し、炭酸水は3〜4の割合がベスト。
- 仕上げに「レモンピール」を軽く絞り入れるのがおすすめ。
- マドラーで混ぜすぎない(炭酸を逃さないため)。
この飲み方をすると、驚くほどスルスルと喉を通ります。知多グレーン由来の柔らかな甘みが炭酸の刺激を包み込み、後味には白州らしい清涼感が残る。まさに「和食」にも合う最高の食中酒へと変貌します。
白州や角瓶と何が違う?コスパを検証
多くの人が気になるのが、他のサントリー製品との立ち位置の違いでしょう。
白州との比較
白州は「森の蒸溜所」らしいスモーキーさと重厚さがありますが、現在はプレミアム価格で1万円を超えることも珍しくありません。サントリー 季 TOKIは白州の爽やかさを継承しつつも、より軽快で日常使いしやすい価格帯(3,000円台〜)に抑えられています。
角瓶との比較
サントリー 角瓶は非常に優れたウイスキーですが、どちらかというと「キャラメル」や「バニラ」のような甘みが強い構成です。対してサントリー 季 TOKIは、より「フルーティー」で「ハーブ」のような清涼感があります。角瓶からワンランク上の、より洗練されたハイボールを楽しみたい時のアップグレードとして最適です。
結論:サントリー「季(TOKI)」はどんな人におすすめ?
このウイスキーは、万人受けする万能選手ではありません。しかし、特定のニーズを持つ人にとっては、これ以上ない選択肢になります。
こんな人にはおすすめ!
- とにかくハイボールが大好きで、家飲みを贅沢にしたい。
- 白州のような爽やかな香りが好みだが、予算は抑えたい。
- 刺身、天ぷら、焼き鳥など、繊細な味付けの料理と一緒に楽しみたい。
- ボトルのデザインがおしゃれなものをコレクションしたい。
こんな人には向かないかも……
- ウイスキーはストレートやロックで、濃厚な余韻を楽しみたい。
- スモーキー(煙たい)香りが強いウイスキーを探している。
サントリー 季 TOKIは、日本のブレンディング技術が「海外のトレンド」と「日本の繊細さ」を融合させて生み出した、非常にユニークな存在です。
まとめ:サントリー「季(TOKI)」をレビュー!海外で人気の逆輸入ウイスキーはまずい?美味しい?
いかがでしたでしょうか。サントリーの知られざる銘酒、サントリー 季 TOKIの正体が見えてきたはずです。
「まずい」という噂の正体は、ストレートで飲んだ時の物足りなさ。しかし、ひとたびソーダで割れば、そこには白州の面影を感じさせる極上の爽快感が待っています。
日本国内でも、並行輸入品として比較的手軽に手に入るようになった今、このスタイリッシュなボトルを手に取らない手はありません。今夜の晩酌は、キリッと冷えたサントリー 季 TOKIのハイボールで、贅沢な「季(とき)」を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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