「なんだか味が決まらない」「ひじきがパサパサして美味しくない」……。
そんなお悩み、ありませんか?
家庭料理の定番中の定番、ひじき煮。地味な副菜と思われがちですが、実は「正しい戻し方」と「味付けの黄金比」さえマスターすれば、メインのおかずに負けないくらい、箸が止まらなくなるご馳走に変わるんです。
今回は、誰が作っても失敗しない、ふっくらツヤツヤな美味しいひじき煮の作り方を、プロが実践する裏ワザを交えて丁寧にご紹介します。これさえ読めば、あなたの家のひじき煮が今日から「お店の味」にランクアップしますよ。
なぜあなたのひじき煮は「イマイチ」なのか?
せっかく体に良いものを食べようと思って作っても、ひじき独特の磯臭さが気になったり、食感がボソボソしていたりすると、どうしても箸が進みませんよね。
実は、ひじき煮の仕上がりを左右するのは、煮る前のステップにあります。多くの人が陥りがちなのが「ただ水で戻して、そのまま煮汁に入れてしまう」というパターンです。これでは、ひじきの細胞のなかに味が入り込まず、外側だけが濃くて中はスカスカという状態になってしまいます。
また、煮汁の割合が適当だと、冷めたときに味がボヤけてしまうことも多いのです。まずは、ひじきという食材の特性を理解して、正しいアプローチから始めていきましょう。
成功の鍵は「戻し」と「下ごしらえ」にあり
美味しいひじき煮への第一歩は、丁寧な水戻しからです。
まず、ひじきには「芽ひじき」と「長ひじき」の2種類があることを知っておきましょう。芽ひじきは葉の部分で、口当たりが柔らかく味が染みやすいのが特徴です。一方、長ひじきは茎の部分で、しっかりとした歯ごたえが楽しめます。家庭で手軽に作るなら、まずは芽ひじきから挑戦するのがおすすめです。
水戻しの時間は20分から30分。ここでケチってはいけません。たっぷりの水に浸けて、しっかりと元の大きさに戻してあげることが、ふっくら仕上げる絶対条件です。
そして、プロが必ず行っているのが「湯通し」です。戻したあとのひじきをザルに上げ、サッと熱湯を回しかけるだけで、特有の磯臭さがスッと消えます。さらに、汚れもきれいに落ちるので、後味が非常にクリアになるんです。
味がピタッと決まる!「黄金比」の煮汁
味付けに迷ったときは、この比率を思い出してください。
「醤油 1:みりん 1:砂糖 1」
これが、多くの料理家が推奨するベースの黄金比です。
ここに合わせるだし汁は、ひじきがひたひたに浸かるくらいの量、だいたいひじき(乾燥時)の重さの10倍から15倍程度が目安になります。
「甘めが好き」「お弁当に入れたい」といった場合は、砂糖を少し増やしたり、最後に煮詰めたりすることで調整可能です。この基本の比率さえ守っていれば、大失敗することはまずありません。
調理の際には、市販の白だしを使ってショートカットするのもアリですが、基本を一度覚えると、自分好みの微調整がしやすくなりますよ。
プロの隠し味!「油炒め」でコクを出す
煮物なのに、なぜ炒めるのか。それは、ひじきにコクを与え、味をコーティングするためです。
鍋にごま油を引き、水気を切ったひじきと具材(人参、油揚げなど)を中火でしっかり炒めます。油がひじき全体に回ると、表面にツヤが出て、煮たあとも形が崩れにくくなります。また、油の旨味がひじきの繊維に染み込み、噛んだ瞬間にジュワッとした美味しさが広がるようになるのです。
ここで、さらにもう一つの隠し味。ほんの少し、小さじ1杯程度のオイスターソースを加えてみてください。これだけで、家庭の味がプロの深いコクへと変化します。和風のなかに隠れた魚介の旨味が、ひじきと抜群の相性を見せてくれます。
具材の組み合わせで栄養を効率よく摂る
ひじきは鉄分やカルシウムの宝庫ですが、実はひじき単体では栄養の吸収率があまり良くありません。
そこでおすすめなのが、タンパク質とビタミンCを組み合わせることです。
定番の「油揚げ」や「大豆」は、植物性タンパク質として鉄分の吸収をサポートしてくれます。また、人参に含まれるβ-カロテンも大切です。
さらに、出来上がったひじき煮に、彩りとして茹でた絹さややインゲンを添えると、ビタミンCがプラスされて栄養価も見た目も完璧になります。お肉を入れたいときは、鶏もも肉を細かく切って一緒に炒めると、それだけでボリューム満点のメイン級副菜になりますよ。
保存とリメイクで毎日をラクにする
ひじき煮は、一度にたくさん作って保存しておくのが賢い活用法です。
冷蔵庫なら4日から5日。冷凍なら1ヶ月ほど持ちます。冷凍する場合は、お弁当用のカップに小分けにしておくと、朝そのままお弁当箱に詰めるだけで保冷剤代わりにもなり、お昼にはちょうど食べごろになっています。
もし途中で飽きてしまったら、大胆にリメイクしましょう。
一番のおすすめは「ひじき入り豆腐ハンバーグ」です。ひじき煮自体に味がついているので、肉だねに混ぜるだけで調味料を最小限に抑えられます。
他にも、卵焼きの具にしたり、マヨネーズと和えてサラダにしたりするのも意外な美味しさです。ご飯に混ぜて「ひじきご飯」にすれば、子供たちも喜んで食べてくれます。
このように、一度作れば何通りにも姿を変えて食卓を助けてくれるのが、ひじき煮の素晴らしいところです。
暮らしを彩る美味しいひじき煮の作り方。基本の黄金比とふっくら仕上げるプロのコツを徹底解説!
さて、ここまで美味しいひじき煮を作るためのポイントをお伝えしてきました。
「ひじきなんてどれも同じ」と思っていた方も、戻し方や油炒めの工程、そして黄金比の味付けを試していただければ、その違いに驚くはずです。ふっくらと煮上がったひじきに、出汁の旨味がしっかり染みた一品は、食卓に安心感を与えてくれます。
日々の献立に迷ったとき、体調を整えたいとき、ぜひこの「黄金比」を思い出して作ってみてください。きっと、家族から「今日のご飯、美味しいね」という言葉が返ってくるはずです。
丁寧な下ごしらえと、ほんの少しのコツ。
それだけで、あなたの家の食卓はもっと豊かで健康的なものになります。今日からさっそく、あなただけの最高のひじき煮に挑戦してみませんか?

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