「鳥取にすごいウイスキーがある」
そんな噂を耳にして、酒販店やネットショップで倉吉 ウイスキーのラベルを眺めている方も多いのではないでしょうか。
レトロで重厚なラベルデザイン、そして「倉吉」という響き。手に取ろうとした瞬間に、ふとネットで「倉吉 ウイスキー まずい」「偽物なの?」といったネガティブな検索ワードを目にして、購入を迷ってしまう……。実はこれ、ウイスキー好きの間ではある種の「あるある」なのです。
しかし、結論から申し上げましょう。現在の倉吉 ウイスキーは、世界の名だたる品評会で最高賞を総なめにするほどの、極めて質の高いスピリッツへと進化を遂げています。
なぜ過去に厳しい声があったのか。そして、今なぜ世界中の評論家が手のひらを返したように絶賛しているのか。この記事では、倉吉ウイスキーの知られざる背景から、各ラインナップの具体的な味わい、そして最高に美味しく楽しむための飲み方まで、その魅力を徹底的に深掘りしていきます。
ネットで囁かれる「まずい」「偽物」という噂の正体とは?
ウイスキーファンが集まるコミュニティやSNSで、時折倉吉 ウイスキーに対して厳しい意見が見られることがあります。これから飲んでみようという方にとっては、一番気になるポイントですよね。
このネガティブな評価の正体は、実は「味」そのものよりも、数年前までの日本のウイスキー業界全体の「定義の曖昧さ」に原因がありました。
過去の「ジャパニーズウイスキー」の定義問題
かつての日本では、海外から輸入した原酒(バルク原酒)を国内でブレンドし、ボトリングしただけでも「ジャパニーズウイスキー」と表記することが法律上許されていました。松井酒造が造る倉吉 ウイスキーも、初期の段階ではスコットランドなどから質の高い原酒を輸入し、鳥取の地で熟成・加水・ブレンドを行う手法をとっていました。
これに対し、純粋に日本国内で蒸留されたものだけを「ジャパニーズ」と呼びたいコアなファンから、「これは本当の国産なのか?」という疑問の声が上がったのです。これが「偽物」という言葉の一人歩きに繋がりました。
現在は透明性の高い情報開示へ
しかし、状況は一変しました。2021年に日本ウイスキー酒造組合による自主基準が施行され、何が「ジャパニーズウイスキー」で、何が「マツイウイスキー(自社ブレンド)」なのかが明確に区別されるようになりました。
松井酒造はこの変化をチャンスに変えました。自社蒸留所での生産体制を急ピッチで整え、現在では「純国産」のシングルモルトと、長年培った高度な「ブレンディング技術」による製品を明確に分けて展開しています。かつての批判を糧に、今の倉吉 ウイスキーは透明性と実力で勝負するブランドへと生まれ変わっているのです。
世界が驚愕した!倉吉ウイスキーの圧倒的な受賞歴
「まずい」という噂が単なる過去の遺物であることを証明するのが、近年の異常なまでの「受賞ラッシュ」です。
倉吉 ウイスキーは、世界でも指折りの権威ある品評会で、並み居るスコッチの名門を抑えてトップに輝いています。
- WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)での快挙世界最高峰のコンテストにおいて、倉吉 18年がカテゴリーウィナーを受賞。これは「そのカテゴリーで日本一」であることを意味します。
- SFWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)アメリカ最大級の品評会で、最高金賞である「ダブルゴールド」を何度も獲得しています。
- 専門家からの高評価世界的なウイスキー評論家たちが、ブラインドテスト(銘柄を隠した試飲)で、そのバランスの良さと熟成感に高いスコアを付けています。
もはや、倉吉 ウイスキーを「実力不足」と呼ぶプロは一人もいません。鳥取の自然と、ブレンダーの執念が生み出した結晶が、世界を黙らせたのです。
倉吉ウイスキーの美味しさを支える「鳥取の自然」と「水」
なぜこれほどまでに評価が高いのか。その秘密は、鳥取県の名峰・大山(だいせん)の恵みにあります。
ウイスキーの味の決め手は、なんといっても「水」です。倉吉 ウイスキーの加水に使われるのは、大山の山々に降った雪や雨が、長い年月をかけて地層で濾過された深層天然水です。
この水が驚くほどまろやかで、原酒の持つ荒々しさを包み込み、シルクのような口当たりへと変化させます。また、日本海側に位置する倉吉の気候は、夏は暑く冬は厳しい寒さ。この寒暖差が樽の中の原酒にダイナミックな変化を与え、短期間でも深い熟成感を促すのです。
あなたにぴったりなのはどれ?倉吉シリーズの味わいガイド
倉吉 ウイスキーには、熟成年数や樽の種類によって多くのバリエーションがあります。それぞれの個性を知って、自分好みの一本を見つけましょう。
倉吉(ノンエイジ):まずはここから!バランスの王道
最もスタンダードな一本。口に含むと、爽やかな柑橘系の香りと、麦芽の優しい甘みが広がります。
- 香りの特徴: オレンジ、フレッシュなハーブ
- 味わい: 軽やかでスムース。後味に少しのスパイス感。
- おすすめ: ウイスキー初心者の方や、食事と一緒に楽しみたい方。
倉吉 シェリーカスク:甘美で濃厚なひととき
スペインのシェリー酒を貯蔵していた樽で後熟させた逸品です。
- 香りの特徴: レーズン、カカオ、ベリー系のドライフルーツ
- 味わい: 非常にリッチでフルーティー。チョコレートのような甘みが長く続きます。
- おすすめ: 食後のデザート代わりに。甘い香りが好きな女性にも人気です。
倉吉 8年:熟成の入り口、ドライな満足感
8年以上の熟成原酒を使用した、飲み応えのある一本です。
- 香りの特徴: ドライオレンジ、ローストしたナッツ
- 味わい: バニラの甘みと、木樽由来のオーク香が絶妙にマッチ。
- おすすめ: じっくりと香りの変化を楽しみたい夜に。
倉吉 12年:どっしりとした重厚感と長い余韻
熟成による深みが一気に増す、ミドルレンジの傑作です。
- 香りの特徴: ナッツ、蜂蜜、微かなスモーキーさ
- 味わい: 厚みのあるボディ感。麦芽の力強さが喉の奥までしっかり届きます。
- おすすめ: 「これぞウイスキー」という重厚な味を求める方に。
倉吉 18年:至高の芸術品、複雑な香りの迷宮
倉吉シリーズの最高峰。18年という長い眠りが、奇跡のような味わいを生みました。
- 香りの特徴: 深いバニラ、蜂蜜、ドライフラワー、そしてミントの爽やかさ
- 味わい: ベルベットのような滑らかさ。複雑な香りが何層にも重なり、一口飲むごとに新しい表情を見せます。
- おすすめ: 特別な記念日や、大切な方へのプレゼントに。
プロが教える!倉吉ウイスキーを120%楽しむ飲み方
せっかくの美味しい倉吉 ウイスキー。そのポテンシャルを引き出す飲み方をご紹介します。
1. 芳醇な香りを引き立てる「ストレート」
特に「12年」や「18年」は、まずは何も加えずストレートで。
グラスに注いだ後、少し時間を置くと香りが開いてきます。チェイサー(お水)を交互に飲みながら、一滴一滴に凝縮された大山の自然を感じてみてください。
2. 香りの爆発を楽しむ「トワイスアップ」
ウイスキーと常温の水を「1:1」で割る飲み方です。
水を一滴垂らすだけで、閉じ込められていた香りの成分がパッと弾けます。倉吉 シェリーカスクなどは、この飲み方でよりフルーティーさが際立ちます。
3. 至福の喉越し「極上のハイボール」
スタンダードな倉吉 ウイスキーはハイボールに最適です。
強炭酸で割ることで、麦芽の甘みが炭酸と共に弾け、驚くほどクリーンな飲み心地になります。レモンピールを少し絞ると、より一層華やかさが増します。
倉吉ウイスキーはどこで買える?
最近では、全国の百貨店や大型のリカーショップ、さらには都市部のコンビニエンスストア(200mlのミニボトルなど)でも見かけるようになりました。
しかし、人気の「18年」や「シェリーカスク」は店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうことも。確実に手に入れたい、あるいは重いボトルを玄関まで届けてほしいという方は、Amazonなどのオンラインショップを活用するのが最も効率的です。
ギフト用のボックスも高級感があるため、ウイスキー好きの友人や、父の日の贈り物としても間違いなく喜ばれるでしょう。
まとめ:倉吉ウイスキーの評判は?まずいという噂の真相と種類別の味わい・おすすめの飲み方
これまでの話を振り返ってみると、倉吉 ウイスキーに対するネガティブな評判は、過去の業界の過渡期に生まれた誤解であることがお分かりいただけたかと思います。
現在の松井酒造が送り出す倉吉 ウイスキーは、
- 世界的なアワードを幾度も受賞する確かな実力
- 大山の名水が育む圧倒的なまろやかさ
- 初心者からマニアまで満足させる豊富なラインナップを備えた、日本を代表するウイスキーブランドの一つです。
「まずい」という噂を信じて、この素晴らしい体験を逃してしまうのはあまりにも勿体ない。もしあなたが、まだ倉吉のボトルを空けたことがないのであれば、まずは倉吉 ウイスキーのスタンダードな一本、あるいは芳醇なシェリーカスクから試してみてください。
最初の一口で、あなたのウイスキー観が良い意味で裏切られるはずです。鳥取の風土が醸した「本物の味」を、ぜひ今夜のグラスで確かめてみてくださいね。

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