「ウイスキーって、アルコールが強くて喉が焼けるようなイメージ……」
「大人の飲み物という感じがして、自分にはまだ早いかも」
そんな風に思っていませんか?実は、ウイスキーの世界には「これが本当にお酒?」と疑ってしまうほど、バニラやチョコレート、完熟したフルーツのように甘く、とろけるような味わいの銘柄がたくさん存在します。
今回は、ウイスキー特有の苦味やスモーキーさが苦手な方でも一口で虜になるような「甘いウイスキー」を厳選してご紹介します。自分へのご褒美や、大切な人へのプレゼント選びの参考にしてみてくださいね。
なぜ砂糖が入っていないのにウイスキーは甘いの?
そもそも、ウイスキーの原料は大麦やトウモロコシなどの穀物です。製造工程で砂糖を加えることは一切ありません。それなのになぜ、あんなに甘い香りがするのでしょうか。
その秘密は、長い年月をかけて行われる「樽熟成」にあります。
ウイスキーが樽の中で眠っている間、木材に含まれる成分がじっくりと原酒に溶け出していきます。例えば、オーク樽を焼くことで生まれる「バニリン」という成分は、その名の通りバニラのような甘い香りを生み出します。
また、以前にシェリー酒やワインを入れていた樽を再利用することで、そのお酒が持っていたドライフルーツやベリーの風味がウイスキーに移ることもあります。私たちが感じる「甘さ」は、まさに自然と時間が作り上げた魔法のようなものなのです。
初心者でも失敗しない甘いウイスキーの選び方
一口に「甘い」と言っても、その系統はさまざまです。まずは自分がどんな甘さを求めているのか、タイプ別にチェックしてみましょう。
1. お菓子のような「バニラ・キャラメル系」
主にアメリカで作られるバーボンウイスキーに多いタイプです。トウモロコシが主原料で、新樽で熟成させるため、キャラメルポップコーンやバニラエッセンスのような、分かりやすい濃厚な甘みが特徴です。
2. リッチで濃厚な「チョコ・ドライフルーツ系」
スコッチウイスキーの中でも、シェリー酒の樽で熟成させたものに多いタイプです。レーズンやイチジク、ビターチョコレートのような、深みのある上品な甘さが楽しめます。
3. 爽やかで華やかな「蜂蜜・フルーツ系」
熟成の進んだシングルモルトやアイリッシュウイスキーに多く見られます。リンゴや洋梨、あるいは野花から採れた蜂蜜のような、軽やかで優しい甘みが口の中に広がります。
デザート感覚で楽しめる!甘いウイスキーおすすめ15選
ここからは、実際に「甘くて飲みやすい」と評判の銘柄を具体的に見ていきましょう。
1. メーカーズマーク
赤い封蝋がトレードマークのこのバーボンは、甘いウイスキーの代名詞的存在です。通常、バーボンにはライ麦が使われることが多いのですが、これは「冬小麦」を使用しています。そのため、ピリッとした刺激が抑えられ、パンのような優しい甘みとバニラの香りが際立ちます。
2. ジャックダニエル ブラック
世界中で愛されるテネシーウイスキーです。サトウカエデの炭で一滴一滴ろ過する工程により、雑味が取り除かれ、バナナやキャラメルを思わせる独特の甘みが生まれます。コーラで割る「ジャックコーク」も甘党にはたまらない組み合わせです。
3. ザ・マッカラン 12年 シェリーオーク
「シングルモルトのロールスロイス」と呼ばれるほど気品溢れる一本。自社で管理したこだわりのシェリー樽で熟成されており、ドライフルーツのような濃密な甘さと、スパイスの心地よい余韻が楽しめます。
4. グレンアラヒー 12年
ウイスキー愛好家の間で「とにかく甘くて旨い」と話題なのがこちら。バタースコッチや蜂蜜、モカのような厚みのある甘みが特徴です。ストレートでゆっくり味わうと、その贅沢な風味に驚くはずです。
5. ザ・グレンリベット 12年
すべてのシングルモルトの原点と言われる銘柄です。非常にバランスが良く、青リンゴや洋梨を思わせるフルーティーな香りが鼻を抜けます。クセが全くないので、ウイスキーデビューには最適の一本と言えるでしょう。
6. グレンフィディック 12年
世界で初めてシングルモルトとして売り出された歴史ある一本。フレッシュな梨や花の香りが特徴で、非常に軽快な甘さです。ハイボールにすると香りがさらに開き、食事と一緒に楽しむのにも向いています。
7. ウッドフォードリザーブ
バーボンの中でも「プレミアム」な立ち位置にある銘柄。石造りの貯蔵庫でゆっくり熟成され、クレームブリュレやトフィー、アプリコットのような多層的な甘みが押し寄せます。滑らかな口当たりは感動ものです。
8. グレンドロナック 12年
シェリー樽熟成にこだわり続ける蒸留所の一本。ダークチョコレートやシナモン、そして濃厚なジャムのような甘みが詰まっています。冬の夜に、読書をしながらちびちびと飲むのにぴったりです。
9. ブッシュミルズ ブラックブッシュ
アイリッシュウイスキーの伝統的な製法を守る銘柄です。シェリー樽で熟成された原酒を多くブレンドしており、驚くほど滑らかな舌触りと、ナッツのような香ばしい甘みが同居しています。
10. サントリー 知多
日本が誇るグレーンウイスキー。大麦だけでなくトウモロコシなどを原料にしており、非常にクリーンで軽やかです。仄かな蜂蜜の甘みがあり、特に和食の繊細な味を邪魔しない「風のようなハイボール」として人気です。
11. ニッカ カフェグレーン
伝統的な「カフェ式連続式蒸留機」で作られる、非常に希少なグレーンウイスキー。穀物由来の自然な甘みが強く、メロンやチョコレートのような濃厚な風味が楽しめます。これを知るとグレーンウイスキーの概念が変わります。
12. バルヴェニー 12年 ダブルウッド
2種類の異なる樽で熟成させることで、複雑な味わいを作り出しています。最初はバーボン樽でバニラの甘みを、次にシェリー樽でリッチな深みを。蜂蜜のようなトロリとした質感が魅力です。
13. アベラワー 12年 ダブル・カスク マチュード
こちらも2つの樽の長所を活かした銘柄。完熟したリンゴやキャラメル、そしてミルクチョコレートのような甘みが交互に現れます。甘みが非常に素直で、飲み疲れしないのが特徴です。
14. モンキー ショルダー
3つの蒸留所のモルトウイスキーをブレンドした、カクテルベースとしても人気の高い一本。オレンジのようなシトラス感とバニラの甘みが絶妙で、オン・ザ・ロックで飲むと甘みがさらに際立ちます。
15. エライジャ クレイグ スモールバッチ
「バーボンの父」の名を冠した銘柄。力強いバニラの香りと、オーク由来のビターな甘さが調和しています。しっかりとした飲みごたえがありつつ、後味には心地よい甘い余韻が長く続きます。
ウイスキーの「甘み」を最大限に引き出す飲み方
せっかく甘いウイスキーを手に入れたなら、そのポテンシャルを120%引き出す飲み方を試してみましょう。
- トワイスアップウイスキーと常温の水を「1:1」で混ぜる飲み方です。水を加えることでアルコールの刺激が和らぎ、隠れていた甘い香りが一気に花開きます。プロのテイスターも行う、最も味を判別しやすい方法です。
- オン・ザ・ロック大きめの氷でゆっくり冷やしながら飲みます。最初はアルコールの力強さを感じますが、氷が溶けて加水が進むにつれ、トロリとした甘みが表面に出てくる変化を楽しめます。
- 「バニラアイス」にかける意外かもしれませんが、最高のアレンジです。特に メーカーズマーク や ジャックダニエル をバニラアイスにかけると、大人の極上デザートに早変わりします。
まとめ:おすすめの甘いウイスキー決定版!初心者も飲みやすい人気銘柄15選
ウイスキーは、決して敷居の高い「苦いお酒」ではありません。
今回ご紹介したような「甘いウイスキー」を知れば、きっとあなたの中のウイスキー像がガラリと変わるはずです。バニラのような安心感、ドライフルーツのような贅沢さ、そして蜂蜜のような華やかさ。その一本一本に、職人たちのこだわりと長い時間が詰め込まれています。
最初はハイボールや水割りからでも構いません。自分の舌に合う「甘さ」を見つけたとき、あなたの日常に新しい楽しみが一つ増えることでしょう。
ぜひ、今回ご紹介した ザ・マッカラン や サントリー 知多 などの中から、気になる一品を手に取ってみてください。琥珀色のグラスの中に広がる、甘く芳醇な世界をゆっくりと堪能してくださいね。

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