「今夜は美味しいハイボールが飲みたい」と思ったとき、真っ先に思い浮かぶ銘柄といえば何でしょうか?
世界中のバーテンダーから愛され、初心者からウイスキー愛好家までを虜にしているのが、スコッチウイスキーの王道デュワーズです。スーパーやコンビニでも見かける親しみやすい存在ですが、実はその歴史やこだわりを知ると、いつもの一杯がさらに贅沢な味わいに変わります。
今回は、デュワーズの人気の秘密から、各ラインナップの味の違い、そして「これぞ正解」と言える美味しい飲み方まで、たっぷりとご紹介します。
なぜ「ハイボールといえばデュワーズ」なのか?
ウイスキーに詳しくない方でも「デュワーズはハイボールに合う」という噂を耳にしたことがあるかもしれません。これには明確な理由と、粋な歴史的背景があります。
まず歴史を遡ると、1890年代のニューヨーク。デュワーズの2代目、トミー・デュワーが友人とバーを訪れた際、出されたスコッチのグラスが小さかったことに不満を感じ、「もっと背の高いグラス(High)で、ソーダを注いでたっぷり(Ball)楽しもう」と提案したのが、ハイボールの起源の一つという説があります。
まさに、ハイボールの生みの親とも言えるブランドなのです。味わいの面でも、デュワーズ ホワイトラベルは非常にバランスが良く、ソーダで割っても香りが崩れません。それどころか、炭酸が弾けることでハチミツのような甘みとフレッシュなフローラル香が際立ち、どんな料理にも合う「最高の食中酒」へと進化するのです。
魔法の工程「ダブルエイジ製法」が作る滑らかさ
デュワーズを語る上で欠かせないのが、独自の「ダブルエイジ製法(二段熟成)」です。
一般的なブレンデッド・スコッチは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせてボトリングされます。しかし、デュワーズはここでもう一工夫加えます。ブレンドした後の液体を再びオーク樽に戻し、数ヶ月間じっくりと「マリッジ(結婚)」させるのです。
この再熟成によって、個性の強い原酒たちが互いに馴染み合い、カドが取れた驚くほど滑らかな口当たりが生まれます。安価なウイスキーにありがちな「アルコールのツンとした刺激」が抑えられているのは、この手間暇かかった工程があるからこそ。世界で最も多くの賞を受賞しているという実績も、この品質へのこだわりが裏付けています。
デュワーズの種類と味の違いを徹底比較
ここからは、デュワーズの主要なラインナップを具体的に見ていきましょう。どれを選べばいいか迷っている方は、自分の好みのシーンに合わせて選んでみてください。
1. デュワーズ ホワイトラベル
ブランドの顔であり、世界中で最も飲まれている一本です。40種類以上の原酒が複雑に絡み合い、ハチミツ、ヘザー(エリカの花)、そして微かなスモーキーさが感じられます。
とにかく軽やかでスパイシー。1,000円台という圧倒的なコストパフォーマンスを誇りながら、高級感のある余韻も楽しめます。毎日の晩酌に「とりあえずこれ」とストックしておくのに最適なボトルです。
2. デュワーズ 12年
「ホワイトラベルの次はこれ」とおすすめしたいのがデュワーズ 12年です。12年以上熟成された原酒のみを使用しており、ダブルエイジ製法による滑らかさがさらに強調されています。
味わいはぐっとリッチになり、バニラやキャラメル、ドライフルーツのような濃厚な甘みが広がります。ハイボールはもちろんのこと、ロックでゆっくりと氷を溶かしながら味わうのも格別です。最近ボトルデザインがリニューアルされ、よりプレミアムな風格が増しています。
3. デュワーズ 15年 / 18年
より贅沢な時間を過ごしたいなら、さらに長期間熟成されたデュワーズ 15年やデュワーズ 18年が選択肢に入ります。
15年は「ゴールデンハニー」と称されるほどの甘くクリーミーな質感が特徴。対して18年は、クルミのようなナッティさとダークチョコレートを思わせる深いコクがあり、熟成スコッチならではの複雑な余韻を堪能できます。自分へのご褒美や、お酒好きの方へのギフトにも喜ばれること間違いなしです。
遊び心満載!「ユニークなカスクシリーズ」
デュワーズの魅力は伝統だけではありません。近年、世界中の異なる樽でフィニッシュ(追加熟成)させた「8年熟成シリーズ」が大きな話題を呼んでいます。
- ジャパニーズスムース: デュワーズ ジャパニーズスムースは、日本のミズナラ樽で仕上げられた逸品。お香のようなオリエンタルな香りと、シナモンのようなスパイス感が楽しめます。
- カリビアンスムース: ラム樽で熟成させたデュワーズ カリビアンスムースは、トロピカルフルーツのような甘い香りが漂い、ウイスキーが苦手な方でも飲みやすいデザートのような一杯です。
- ポルトガルスムース: ポートワイン樽を使用したデュワーズ ポルトガルスムースは、ベリー系のフルーティーさとワイン由来の深みが特徴。
これらはすべて、ウイスキーの新しい可能性を教えてくれる個性的なボトルばかりです。
デュワーズを最高に美味しく飲むためのポイント
せっかくのデュワーズ、そのポテンシャルを最大限に引き出す飲み方をマスターしましょう。
一番のおすすめは、やはり「デュワーズ・ハイボール」です。
コツは、グラスをキンキンに冷やし、氷を山盛りにすること。そして、ウイスキー1に対してソーダを3〜4の割合で注ぎます。ここで重要なのが、炭酸を逃さないように混ぜすぎないこと。最後にレモンの皮(レモンピール)を軽く絞ってグラスに落とせば、バーで飲むような本格的な一杯の完成です。
もしデュワーズ 12年以上の熟成ボトルを飲むなら、まずは「ストレート」か「少しの加水」で香りの開きを楽しんでみてください。手のひらの体温でグラスを温めるだけで、ハチミツの香りが部屋いっぱいに広がるはずです。
味の核心を支える「アバフェルディ」の存在
デュワーズのあの独特な甘みは、どこから来るのでしょうか?その答えは、キーモルト(核となる原酒)である「アバフェルディ蒸留所」にあります。
スコットランドのハイランド地方に位置するこの蒸留所で作られるモルトは、「黄金のハチミツ」と称されるほど甘くフルーティーです。他にもクレイゲラキやロイヤル・ブラックラといった個性豊かな蒸留所の原酒がブレンドされていますが、中心にあるのは常にこの華やかで優しい甘みです。このブレンドの妙こそが、世界中で愛される理由なのです。
デュワーズのおすすめは?種類ごとの味の違いや人気の飲み方を徹底解説のまとめ
ここまでデュワーズの魅力について深く掘り下げてきました。
王道のデュワーズ ホワイトラベルで爽快なハイボールを楽しむもよし、デュワーズ 12年で少し贅沢な夜を演出するもよし。あるいは、カスクシリーズで新しい味の冒険に出るのも素晴らしい選択です。
デュワーズは、どんな気分のときでも寄り添ってくれる、懐の深いスコッチウイスキーです。もしまだ飲んだことがないという方は、ぜひお近くのショップで一本手に取ってみてください。きっと、今までのウイスキーのイメージが覆されるような、スムースで心地よい体験が待っているはずです。

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