「手軽にタンパク質が摂れるから」とプロテインバーを食べて、数時間後にお腹がゴロゴロ……。そんな経験はありませんか?
実は、プロテインバーを食べて腹痛や下痢を引き起こす人は決して珍しくありません。健康のために食べているはずが、胃腸を壊してしまっては本末転倒ですよね。
なぜプロテインバーでお腹が痛くなるのか、その意外な犯人と、自分に合った1本を見極めるためのチェックポイントを詳しく解説します。
プロテインバーで腹痛や下痢が起こる主な原因
プロテインバーを食べた後にやってくる腹痛や下痢。その原因は大きく分けて4つあります。まずは、あなたの体に何が起きているのか整理してみましょう。
糖アルコール(人工甘味料)による浸透圧性の下痢
多くのプロテインバーは「低糖質」や「砂糖ゼロ」を売り文句にしています。そこで砂糖の代わりによく使われているのが、マルチトールやソルビトールといった「糖アルコール」です。
糖アルコールは小腸で吸収されにくい性質を持っています。吸収されなかった成分が大腸に届くと、腸内の水分濃度を調整しようとして、腸管内に水分が過剰に引き出されてしまいます。これが、いわゆる「浸透圧性の下痢」の原因です。
また、腸内細菌がこれらの成分を分解する際にガスが発生するため、お腹の張りや「ポコポコ」とした不快感を感じることもあります。
乳糖不耐症(ホエイプロテインの影響)
プロテインバーの主原料が「ホエイ(乳清)」の場合、牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」が含まれていることがあります。
日本人は体質的に、この乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が少ない「乳糖不耐症」の人が非常に多いと言われています。牛乳を飲むとお腹を下すという方は、ホエイベースのプロテインバーでも同じような腹痛を起こす可能性が高いのです。
食物繊維の過剰摂取
「1本で食物繊維たっぷり」と謳われている製品も要注意です。特に難消化性デキストリンやイヌリンといった水溶性食物繊維が大量に配合されている場合、急激に腸が刺激されて便が緩くなることがあります。
食物繊維は腸内環境を整える素晴らしい味方ですが、普段から摂り慣れていない人が一度に大量に摂取すると、逆に胃腸の負担になってしまうのです。
タンパク質の消化不良
そもそも、タンパク質は消化に時間がかかる栄養素です。一気に20g以上の高タンパクなバーを早食いしてしまうと、胃腸の処理能力を超えてしまいます。
消化しきれなかったタンパク質が腸内で悪玉菌の餌になると、有害物質やガスが発生し、腹痛や嫌な臭いのオナラの原因になります。
腹痛を避けるための成分の見分け方
パッケージの裏面にある「原材料名」を見るだけで、そのバーがお腹に優しいかどうかを判断できます。以下のキーワードに注目してみてください。
避けるべき、または注意すべき成分
- 糖アルコール系: マルチトール、ソルビトール、キシリトール、還元水飴
- 乳糖が含まれるもの: ホエイプロテイン、乳清たんぱく、脱脂粉乳
- 添加物: 乳化剤、増粘多糖類(これらに敏感な人もいます)
胃腸に優しい成分
- 天然甘味料: ステビア、ラカンカ(これらは糖アルコールに比べてお腹が緩くなりにくいです)
- 植物性タンパク: 大豆たんぱく(ソイプロテイン)。乳製品が合わない方におすすめです。
- WPI(分離乳清たんぱく): ホエイの中でも乳糖を極限まで取り除いた製法。
例えば、コンビニで人気のinバー プロテインシリーズや1本満足バー プロテインなどを選ぶ際も、裏面の成分表示をチラッと見る癖をつけるだけで、翌朝のトイレの悩みが激減します。
お腹が弱い人のためのプロテインバーの選び方と対策
「それでも手軽にタンパク質を補いたい!」という方のために、胃腸への負担を最小限に抑える具体的な対策をまとめました。
1. 「ソイ(大豆)」ベースの製品を選ぶ
乳糖不耐症の自覚があるなら、迷わずソイプロテインバーを選びましょう。大豆由来のタンパク質であれば、乳糖によるゴロゴロ感は回避できます。最近ではSOYJOYなどの植物性バーでもタンパク質含有量が高いものが増えています。
2. 「WPI」表記のある製品を探す
どうしてもホエイの味が好きなら、「WPI(ホエイプロテイン・アイソレート)」と書かれたものを選んでください。安価な「WPC」よりも精製度が高く、お腹を下す原因となる乳糖がほとんどカットされています。
3. 一度に食べきらず「分割」して食べる
プロテインバーは1本をペロリと食べがちですが、半分に折って、時間を空けて食べるだけでも胃腸の負担は分散されます。特にお腹が張りやすい人は、30分〜1時間ほど空けて「分割摂取」を試してみてください。
4. 水分をしっかり摂りながら、よく噛む
固形物であるプロテインバーは、粉末のプロテイン以上に消化にパワーを使います。水分不足だと消化がスムーズに進まないため、必ずコップ1杯程度の水やお茶と一緒に食べましょう。
また、よく噛むことで唾液に含まれる消化酵素と混ざり、胃での分解がスムーズになります。「飲み込む」のではなく「味わって食べる」ことが、腹痛予防の第一歩です。
プロテインバーで腹痛・下痢になる原因は?成分の見分け方と胃腸に優しい選び方:まとめ
プロテインバーによる腹痛の正体は、多くの場合「人工甘味料(糖アルコール)」「乳糖」「食物繊維」「消化不良」のどれかです。
まずは自分がどの成分に弱いのか、原材料をチェックして特定することから始めましょう。
- 乳製品でゴロゴロするなら「ソイ」か「WPI」
- 低糖質バーで下痢をするなら「糖アルコール」を避ける
- 一度に食べずに「よく噛んで、分けて」食べる
これらを意識するだけで、プロテインバーはあなたの強力な味方になってくれるはずです。自分の体質に合った1本を見つけて、ストレスフリーなタンパク質補給を続けていきましょう。
もし、どうしてもどのバーを試してもお腹が痛くなる場合は、加工度の低いサラダチキンやゆで卵など、リアルフードでの補給に切り替えるのも立派な戦略ですよ。自分の体の声を聞きながら、無理のないボディメイクを楽しんでくださいね。

コメント