「お店で食べるような、サクサクでジューシーな揚げ物を家でも作りたい!」
そう思って挑戦してみたものの、いざ作ってみると衣がベチャッとしたり、中まで火が通っていなかったり……。揚げ物は料理の中でもハードルが高いと感じていませんか?
実は、揚げ物を美味しく仕上げるためには、難しいテクニックよりも「物理的な法則」を知ることが近道なんです。2026年現在、家庭での調理器具や油の進化も進み、かつては職人技だった「黄金の食感」が誰でも手に入るようになっています。
今回は、揚げ物への苦手意識を解消し、家族や友人が驚くほど美味しい揚げ物を作るための秘訣を余すところなくお届けします。
なぜ家で作る揚げ物はベチャッとしてしまうのか?
多くの人が直面する「ベチャつき」の正体。それは、衣の中に残ってしまった「水分」と「吸い込みすぎた油」です。
揚げ物は、食材の水分が外に逃げようとする力と、油が中に入ろうとする力の攻防戦です。油の温度が低すぎると、水分の蒸発が追いつかず、衣がただ油を吸うだけのスポンジになってしまいます。
まず見直すべきは、食材の表面を徹底的に乾燥させることです。プロの現場では、揚げる直前まで食材の水分をペーパータオルでこれでもかというほど拭き取ります。このひと手間だけで、仕上がりの軽さが劇的に変わります。
また、衣に使う粉の種類も重要です。小麦粉だけでなく、米粉をブレンドしてみてください。米粉は小麦粉に比べて吸油率が低いため、時間が経ってもサクサク感が持続します。お弁当に入れる揚げ物には、特におすすめの裏技ですよ。
温度の「二度揚げ」がジューシーさの決定打になる
お肉の揚げ物、特に鶏の唐揚げや厚切りのトンカツで失敗しない最大のコツは「二度揚げ」です。
一度目は160度から170度の低めの温度で、じっくりと火を通します。この段階ではまだ色は薄くて構いません。泡が小さくなり、パチパチという音が静かになったら一度バットに引き上げます。
ここからが重要です。引き上げたあと、3分から4分ほど放置して「余熱」で中まで火を通します。ずっと油の中に入れていると肉の繊維が縮んで硬くなりますが、外で休ませることで、肉汁を閉じ込めたまましっとりと仕上げることができるんです。
仕上げの二度目は、180度から190度の高温で一気に揚げます。時間はわずか30秒から1分。表面の水分を完全に飛ばし、香ばしいキツネ色に仕上げます。この「低温で火を通し、高温で仕上げる」というステップが、プロ級の美味しさへの最短ルートです。
2026年の新常識!「コールドスタート」で失敗知らず
最近、注目を集めているのが「冷たい油から揚げ始める」というコールドスタート法です。
「揚げ物は油を熱してから入れるもの」という常識を覆すこの方法は、特に鶏の唐揚げで威力を発揮します。冷たい油に衣をつけた肉を並べ、それから火をつけます。油の温度がゆっくり上がっていく過程で、肉の外側が固まりすぎず、均一に熱が伝わります。
この方法のメリットは、油はねが劇的に少ないこと。そして、肉が驚くほど柔らかく仕上がることです。急激な温度変化がないため、鶏肉のタンパク質が凝固しすぎないんですね。キッチンが汚れにくいので、後片付けを気にする方にもぴったりの調理法と言えるでしょう。
美味しい揚げ物を支える最新ツールと油の処理
道具選びも、料理の質を左右する大きな要素です。
最近人気なのは角型揚げ鍋です。従来の丸型よりも省スペースで、トンカツやアスパラガスといった長い食材も少ない油で揚げることができます。また、温度管理が苦手な方には電気フライヤーが最強の味方になります。ダイヤル一つで温度を一定に保ってくれるので、焦がしたり生焼けにしたりする心配がありません。
そして、揚げ物のハードルを上げる「油の処理」。2026年現在は、油を固める剤だけでなく、高性能なオイルポットも進化しています。活性炭フィルターを通すことで、使用後の油の酸化を抑え、数回は新品に近い状態で再利用できるようになっています。環境にもお財布にも優しい選択ですね。
プロの味に近づける隠し味のテクニック
味付けのバリエーションも、家庭の揚げ物をランクアップさせます。
例えば、唐揚げの下味に「塩麹」や「ヨーグルト」を少量加えてみてください。これらに含まれる酵素が肉のタンパク質を分解し、驚くほどの柔らかさを生み出します。また、衣に少量のマヨネーズを混ぜると、卵を使わなくても乳化作用でサクッとした食感になります。
さらに、揚がった後に振る「仕上げの塩」にもこだわってみましょう。燻製塩や、トリュフの香りがするソルトをパラリとかけるだけで、いつもの食卓が一気に高級レストランのような雰囲気に変わります。
美味しい揚げ物を食卓に!後片付けまで含めた楽しみ方
揚げ物は、作る過程から楽しむのが上達の秘訣です。
パチパチと軽快に鳴る油の音、キッチンに漂う香ばしい匂い。これらは料理をする人だけの特権です。揚がった瞬間のつまみ食いこそ、世界で一番贅沢な揚げ物の食べ方かもしれません。
後片付けが面倒なときは、無理に大量の油を使わなくても大丈夫です。深さのあるフライパンに1〜2センチほどの油を入れる「揚げ焼き」でも、ポイントさえ押さえれば十分に美味しく作れます。大切なのは、完璧を目指しすぎて疲れてしまわないこと。
今回ご紹介したコツを取り入れれば、あなたの作る揚げ物は劇的に進化するはずです。まずは鶏の唐揚げや、旬の野菜の天ぷらから試してみてください。サクッという心地よい音と共に、家族の笑顔が広がる食卓になること間違いありません。
自宅で最高に美味しい揚げ物を再現して、心もお腹も満たされる時間を過ごしてくださいね。

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