「せっかく奮発して買ったのに、切ってみたら味が薄かった…」
「まだ硬いと思って置いておいたら、いつの間にか傷んでいた…」
フルーツの女王とも呼ばれる桃ですが、実はスーパーの店頭で「本当に甘い一玉」を引き当てるのは、ちょっとしたコツを知らないと至難の業なんです。一玉数百円、高いものだと千円を超えることもある桃選びで、もう絶対に失敗したくないですよね。
今回は、プロの農家さんや市場の仲卸人も実践している「美味しい桃の見分け方」を徹底解説します。これさえ読めば、明日から果物売り場を見る目がガラリと変わりますよ!
ズバリここを見る!美味しい桃の見分け方5つのポイント
店頭で桃を手に取る際、まずチェックすべきは「色」や「形」の細かなサインです。見た目が美しいからといって、必ずしも甘いとは限りません。本当に美味しい個体が発しているシグナルを見逃さないようにしましょう。
1. 「果点」という名のシュガースポットを探せ
桃の表面をよく見ると、小さな白い斑点がポツポツと散らばっていることがあります。これを「果点(かてん)」と呼びます。
一見すると「肌が荒れている?」と思われがちですが、実はこれこそが甘さの証。糖度が上がって皮が耐えきれなくなり、弾けた跡なのです。バナナでいうところのシュガースポットと同じで、この白い点が多いほど太陽の光をたっぷり浴びて甘みが凝縮されています。
2. お尻が「白かクリーム色」のものを選ぶ
桃の「お尻」とは、枝についていた側(ヘタ側)ではなく、その反対側の先端部分を指します。ここが緑色のものは、まだ未熟で渋みが残っている可能性が高いです。
完熟に近づくにつれ、お尻の色は緑から白、そしてクリーム色へと変化します。全体が真っ赤に染まっていても、お尻が青白いものは避けるのが無難です。
3. 左右対称でふっくらした楕円形
中央にある溝(縫合線)を境にして、左右の膨らみが均等なものを選びましょう。形が歪んでいるものは、中の種が割れていたり、栄養が偏って行き渡っていなかったりすることがあります。
また、真ん丸なものよりは、少し横に広がった「扁平な楕円形」の方が、しっかりと熟して味が乗っている傾向にあります。
4. 産毛がびっしり立ち、香りが強いもの
新鮮な桃には、表面に細かく柔らかい産毛がびっしりと生えています。この産毛がしっかり立っているものは、収穫から時間が経っていない鮮度の高い証拠です。
また、パック越しでも「これぞ桃!」という甘く芳醇な香りが漂ってくるものは、すでに食べごろを迎えています。香りが全くしないものは、まだ中身が若すぎるサインです。
5. ずっしりとした重量感
同じくらいの大きさなら、手に持ったときに重みを感じる方を選んでください。果汁がたっぷりと詰まっている証拠です。ただし、桃は非常にデリケートな果物です。売り場で指を押し付けたり、何度も持ち上げたりするとすぐに傷んでしまいます。デジタル秤などを使う必要はありませんが、目視とそっと持ち上げる程度の感覚で判断しましょう。
桃の「等級」に隠された秘密を知っていますか?
スーパーや贈答用の箱を見ると「特秀」「秀」「優」といった文字が書かれていますよね。これは農協や産地が定めたランク付けです。
多くの産地では、光センサーを使って一玉ずつ糖度を測定しています。
- 特秀(とくしゅう): 糖度が最も高く、形も完璧。贈答用に最適。
- 秀(しゅう): 一般的に「高級品」として扱われるレベル。味のハズレが極めて少ない。
- 優・良(ゆう・りょう): 家庭用として流通。味にバラつきはあるものの、見分け方さえ知っていれば美味しい個体も見つかります。
「絶対に外したくない」という日は、ラベルの等級も一つの指標にしてみてください。
買った後のひと手間で劇的に変わる!保存と追熟のテクニック
運良く美味しい桃を手に入れたら、次は「最高の状態で食べる」ための準備です。桃は収穫後も生きているため、扱い次第で味が大きく変わります。
冷蔵庫への入れっぱなしは厳禁!
桃の最大の敵は「乾燥」と「冷やしすぎ」です。冷蔵庫に長時間入れておくと、水分が抜けて果肉がパサつくだけでなく、桃特有の甘みが感じにくくなってしまいます(低温障害)。
食べる直前までは「常温の涼しい場所」で保管するのが鉄則です。
最高の食べごろを見極める「追熟」
もし買ってきた桃が少し硬いなと感じたら、追熟させましょう。
新聞紙やキッチンペーパーで優しく包み、直射日光の当たらない場所で1〜2日置きます。ヘタの周りをそっと触ってみて、耳たぶくらいの柔らかさを感じたら完熟のサイン。香りが一気に強まったら、それが食べごろの合図です。
「食べる1〜2時間前」に冷やすのが黄金ルール
一番美味しい食べ方は、食べる1〜2時間前にだけ冷蔵庫(野菜室が理想)に入れる方法です。適度に冷えることで、糖味(あじわい)が引き締まり、口当たりも良くなります。キンキンに冷やしすぎないことが、桃のポテンシャルを最大限に引き出す秘訣です。
プロ直伝!身を潰さない綺麗な剥き方と切り方
桃の皮剥きで身がボロボロになってしまった経験はありませんか?せっかくの見分け方で選んだ最高の桃も、見た目が悪いと美味しさが半減してしまいます。
1. アボカド式の切り方
まず、桃の溝(縫合線)に沿って一周包丁を入れます。種に当たるところまで深く入れましょう。
次に、両手で桃を優しく持ち、左右を逆方向にひねります。すると、コロンと2つに分かれます。片方に残った種はスプーンでくり抜くか、包丁の先で慎重に取り除きます。あとはくし形に切って、皮を引くだけです。
2. 完熟桃なら「湯むき」が最強
少し手間はかかりますが、一番綺麗に剥けるのが「湯むき」です。
お尻の部分に薄く十字の切り込みを入れ、沸騰したお湯に10〜20秒ほどくぐらせます。すぐに氷水に取ると、驚くほどツルンと皮が剥けます。見た目が非常に美しく仕上がるので、来客時などにおすすめです。
3. 変色を防ぐには
桃は空気に触れるとすぐに茶色くなってしまいます。これを防ぐには、カットした後に薄い塩水か、レモン果汁を数滴垂らした水にさっとくぐらせるのが効果的です。お弁当に入れる際や、パーティーに出すときには欠かせない工程ですね。
知っておきたい桃の旬と人気品種の個性を解説
桃には、時期によってさまざまな品種が登場します。自分がどのタイプの桃が好きなのかを知っておくと、選び方がさらに楽しくなります。
7月上旬:早生品種(日川白鳳など)
シーズン幕開けを告げる桃たち。小ぶりなものが多いですが、果汁が非常に多く、ジューシーで爽やかな甘みが特徴です。
7月中旬〜下旬:主力品種(あかつきなど)
桃の王様とも呼ばれる「あかつき」が登場する時期。果肉が緻密でしっかりしており、糖度が非常に高いのが特徴。日持ちも比較的良いため、お取り寄せにも人気です。
8月上旬〜中旬:晩生品種(川中島白桃など)
大玉で食べ応えがある品種が増えます。果肉がやや硬めで、噛むほどに甘みが広がるタイプが多いです。
8月下旬以降:黄金桃(おうごんとう)
黄色い皮と果肉が特徴。普通の桃とは一線を画す、マンゴーのようなトロピカルな香りと濃厚な甘みが楽しめます。
美味しい桃の見分け方をマスターして夏を贅沢に楽しもう
桃選びは、宝探しのようなものです。今日ご紹介した「果点の多さ」「お尻の白さ」「左右対称の形」というポイントを意識するだけで、ハズレを引く確率は格段に下がります。
スーパーの棚に並ぶたくさんの桃の中から、最高の「黄金の一玉」を見つけ出した時の喜びは格別です。そして、正しく追熟させ、食べる直前に冷やし、丁寧に剥いた桃を一口頬張れば、その瑞々しい甘さにきっと癒やされるはず。
ぜひ今年の夏は、この美味しい桃の見分け方をフル活用して、至福のフルーツタイムを過ごしてくださいね!フルーツナイフを用意して、最高の完熟桃を味わい尽くしましょう。

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