「フランス語で美味しいってなんて言うの?」と聞かれたら、真っ先に思い浮かぶのは「C’est bon(セ・ボン)」ですよね。でも、フランス人の友達と食事をしているときや、Instagramでパリの最新スイーツを見かけたとき、毎回「C’est bon」だけではちょっと物足りないと感じることはありませんか?
日本語でも、本当に美味しいものを食べたときは「美味しい」より「ヤバい」「これ神!」なんて言葉が自然と出てくるはず。実はフランス語にも、教科書には載っていないけれど、若者が日常的に使っている「めちゃくちゃ美味しい」を意味するスラングがたくさんあります。
今回は、現地ネイティブがSNSや会話で連発している、最新の「美味しい」のスラング表現をたっぷりご紹介します。これを使いこなせば、あなたのフランス語が一気にこなれて聞こえるようになりますよ!
1. 現代フランス語の「ヤバい」の代名詞!衝撃の旨さを伝える表現
まずは、日本語の「ヤバい」「最高」に最も近い、感情が爆発したときのスラングから見ていきましょう。
C’est une tuerie !(セ・テュヌ・テュリー)
いま、フランスの若者が最も多用する「美味しい」のスラングといえばこれです。「tuerie」はもともと「虐殺」という物騒な意味を持つ言葉ですが、転じて「死ぬほど美味しい」「衝撃的な旨さ」という意味で使われます。
一口食べて目を見開くような美味しさに出会ったら、迷わず「C’est une tuerie !」と言ってみてください。
C’est une dinguerie !(セ・テュヌ・ダングリー)
「dinguerie」は「狂気」や「ありえないこと」を意味します。料理に対して使うと「狂おしいほど美味しい」「ありえないくらい旨い」というニュアンスになります。
「これ、どうやって作ったの?ヤバすぎ!」という驚きを含めた称賛にぴったりな表現です。
C’est de la frappe !(セ・ドゥ・ラ・フラップ)
もともとはストリート界隈の言葉で「強烈な一撃」を意味しますが、現在では「最高品質」「超イケてる」という意味で広く使われています。
ガツンとパンチの効いた味の料理や、文句なしにクオリティが高い食事に対して使われる、かなり今風のスラングです。
2. 若者言葉の定番!「逆さ言葉(ヴェルラン)」と強調表現
フランスの若者文化には、単語の音を入れ替えて話す「Verlan(ヴェルラン)」という独特のスラング文化があります。これを知っていると、一気にネイティブ感が増します。
C’est ouf !(セ・ウフ)
これは「fou(狂っている・すごい)」の音を入れ替えた表現です。食べ物だけでなく、映画や景色など何にでも使えますが、食事中に「C’est trop ouf !(これ、マジでヤバいね)」と言うのは非常に一般的です。
C’est trop bon !(セ・トロ・ボン)
厳密にはスラングではありませんが、使い方がスラング的です。本来「trop」は「~すぎる(too much)」という否定的な意味で使われる副詞ですが、若者はこれを「very」の意味でポジティブに使います。
「C’est trop bon !」は、日常会話で最も耳にする「めちゃウマ!」の表現です。
Ça déchire !(サ・デシール)
「déchirer(破る、引き裂く)」という動詞から来ています。膜を突き破るような衝撃、つまり「最高にかっこいい」「最高に旨い」という意味になります。
「Ce burger déchire !(このバーガー、最高!)」のように、特定の食べ物を主語にしても使えます。
3. SNSやメッセージで大活躍!映える一言とハッシュタグ
InstagramやTikTokで美味しいものを共有するとき、短い一言でセンス良く伝えたいですよね。ネットやチャット特有の表現をチェックしましょう。
Miam-miam !(ミャム・ミャム)
日本語の「もぐもぐ」や「うまうま」に近い、食べる音を表現した言葉です。少し幼児語のような可愛らしさがありますが、大人がSNSのキャプションに「Miam !」と書いたり、美味しそうな写真を見て「Miam !」とコメントしたりするのは定番です。
J’en ai l’eau à la bouche(ジョン・ネ・ロー・ア・ラ・ブッシュ)
「よだれが出てきた」という意味の決まり文句です。写真を見た瞬間に「これ絶対美味しいやつじゃん!」と反応したいときに最適です。
C’est une pépite !(セ・テュヌ・ペピット)
「pépite」は「金塊」を意味します。誰も知らないような隠れ家レストランや、完璧な盛り付けの一皿に対して「これぞ逸品!」「見つけた!」という感覚で使われます。
4. フランス人らしい「皮肉」や「逆説」の褒め言葉
フランス人は、ストレートに褒めるよりも、少しひねった表現を好む傾向があります。これも一種のスラング的な感覚で覚えておくと便利です。
C’est pas mal !(セ・パ・マル)
直訳すると「悪くない」ですが、フランス人がこれを言うときは「かなり良い」「美味しい」という意味であることが多いです。肩の力を抜いて「これ、いけるね」と言うときに重宝します。
C’est pas dégueu !(セ・パ・デグ)
「dégueulasse(マズい、吐き気がする)」の略語である「dégueu」を否定した形です。「不味くないじゃん」から転じて、「(期待してなかったけど)結構イケるね」「なかなかやるじゃん」という、ちょっとニヒルな褒め言葉になります。仲の良い友人同士で使う、かなりカジュアルな表現です。
5. 料理のジャンル別!相性の良いフレーズ
フランス語のスラングは、食べるものによって使い分けるとさらにスマートです。
スイーツ・デザートには
甘いものには「C’est une tuerie !(死ぬほど美味しい)」や、神々しさを表す「C’est divin !(ディヴァン:神がかり的だ)」がよく合います。パリのパティスリーでマカロンやケーキを食べたときは、ぜひ感情を込めて言ってみてください。
ガッツリ系の食事(ハンバーガーやピザ)には
ボリュームのある料理には「C’est de la frappe !」や「Ça déchire !」のような、力強い表現がマッチします。
iphoneを使って美味しそうな動画を撮りながら、「Regardez, c’est une dinguerie !(見てよ、これヤバいよ!)」と実況するのも楽しいですね。
6. スラングを使う際の注意点:TPOをわきまえよう
いくら便利なスラングでも、使う場所を間違えると「教養がない人」だと思われてしまうリスクがあります。
友人や家族、親しい仲だけで使う
今回紹介した「tuerie」や「dinguerie」などは、あくまで気心の知れた間柄での言葉です。高級レストランのウェイターさんに「C’est une dinguerie !」と言うと、相手を驚かせてしまうかもしれません。
レストランでの正しい伝え方
お店の人に美味しさを伝えるなら、以下の表現が安全で、かつスマートです。
- C’était excellent !(セテ・エクセラン): 「最高でした(素晴らしかったです)」
- On s’est régalés !(オン・セ・レガレ): 「大満足です(ご馳走様でした)」
- C’était parfait.(セテ・パルフェ): 「完璧でした」
7. まとめ:美味しいをフランス語のスラングで伝えてコミュニケーションを楽しもう
いかがでしたか?フランス語の「美味しい」は、教科書の表現を飛び出すと、こんなにも豊かでエネルギッシュな言葉に溢れています。
最後におさらいしましょう。
とにかく衝撃的に美味しいときは「C’est une tuerie !」。
今っぽくヤバいと言いたいときは「C’est une dinguerie !」。
SNSで可愛く伝えるなら「Miam !」。
これらの言葉を会話に混ぜるだけで、フランス人との距離はぐっと縮まります。次に美味しいフランス料理やスイーツに出会ったときは、ぜひ「C’est bon」以外の言葉で、あなたの感動を表現してみてください。
最新のトレンドを押さえた「美味しいをフランス語のスラングで」表現するテクニックを身につければ、食事の時間がもっと楽しく、もっと特別なものになるはずです。Bon appétit !(召し上がれ!)

コメント