「今日はなんだか体が重いけれど、美味しいものは食べたいな」
そんな時に真っ先に思い浮かぶのが、ベトナムの国民食、フォーではないでしょうか。透き通ったスープに、つるんとした喉越しの米粉麺。立ち上るハーブの香りを嗅ぐだけで、どこか異国の風を感じて癒やされますよね。
でも、いざお店に入ると「どうやって食べるのが正解?」「牛肉と鶏肉、どっちがいいの?」と迷ってしまうことも。実はフォーには、もっと美味しく、もっとヘルシーに楽しむための秘密がたくさん隠されているんです。
今回は、フォーの奥深い魅力から、絶対に外さないお店選びのポイント、そして知っていると通に見える本場の食べ方まで、余すところなくお届けします。
そもそも「フォー」ってどんな食べ物?
フォーは、ベトナム北部・ハノイが発祥とされる米粉を使った平打ち麺です。その歴史は意外にも新しく、20世紀初頭にフランス文化の影響を受けて誕生したと言われています。
フランスの肉料理の技法と、ベトナムの麺文化が融合して生まれたのが、あの深いコクのあるスープ。今ではベトナム全土の屋台や専門店で、朝・昼・晩を問わず愛されるソウルフードになりました。
フォー・ボー(牛肉)とフォー・ガー(鶏肉)の違い
フォーのメニューを開くと、必ずと言っていいほどこの二つの選択肢に出会います。
まず「フォー・ボー」は、牛の骨や肉をスパイスとともに長時間煮込んだスープが特徴です。ガツンとした旨味があり、スタミナをつけたい時にぴったり。牛肉の火の通り具合で、レアな「タイ」や、よく煮込まれた「チン」など、好みの部位を選べるのも醍醐味です。
一方で「フォー・ガー」は、鶏ガラをベースにしたあっさり系。スープが黄金色に輝き、鶏肉の優しい甘みが体に染み渡ります。胃腸が疲れている時や、夜食として軽く済ませたい時におすすめです。
なぜフォーは「美容と健康」に良いと言われるのか
「美味しいフォーを食べていたら、いつの間にか体調が整っていた」という声も聞かれます。それもそのはず、フォーの構成要素には健康を支える秘密が詰まっているからです。
1. 驚きの「低カロリー・低脂質」
一般的なラーメンが一杯で700kcalから1,000kcalを超えることもあるのに対し、フォーは一杯あたり約350kcalから500kcal程度。麺が油で揚げられていない「ライスヌードル」であること、そしてスープに余分な背脂などが浮いていないことが低カロリーの理由です。
2. 「ボーンブロス」のチカラ
スープのベースとなる骨(牛骨や鶏ガラ)からは、コラーゲンやアミノ酸、ミネラルがたっぷり溶け出しています。これらは「ボーンブロス」と呼ばれ、整腸作用や肌のハリを保つ美容効果が期待されているスーパーフード。フォーを食べることは、究極の美容スープを飲むことと同じなのです。
3. グルテンフリーという選択
フォーは米粉100%で作られるため、小麦アレルギーの方や、健康のためにグルテンを控えている方でも安心して食べられます。食後の眠気が起きにくいのも、ビジネスマンや学生に嬉しいポイントですね。
本場の味を堪能するための「食べ方の作法」
お店でフォーが出てきた時、そのまま一口食べて終わり…というのは非常にもったいない!フォーは、自分の手で「最後の味付け」を完成させる料理だからです。
ステップ1:まずはデフォルトのスープを一口
まずは何も入れずに、店主こだわりの出汁を味わってください。そこでスープの濃さや香りのベースを確認します。
ステップ2:ライムとハーブで香りを立たせる
添えられているライムをギュッと絞り、パクチーやノコギリコリアンダー、バジルなどのハーブを「手でちぎって」入れましょう。ちぎることで香りの成分が一気に弾け、スープに立体感が生まれます。
ステップ3:調味料で自分好みに育てる
ここが一番のポイント。卓上にある「ヌクマム(魚醤)」「チリソース」「ニンニク酢」を少しずつ足していきます。
- コクが足りなければヌクマムを数滴。
- 刺激が欲しければチリソース。
- 後味をキリッとさせたいならニンニク酢。一口ごとに味が変わっていく過程を楽しむのが、通の食べ方です。
ステップ4:レンゲを「小さな器」にする
ベトナムでは、器を手に持ってスープを飲むことはしません。大きなレンゲの中に麺を少し載せ、スープを注ぎ、その上に肉やハーブをチョンと置いて「一口サイズのミニフォー」を作ってから口に運びます。こうすることで、具材のハーモニーが完璧な状態で味わえます。
美味しいフォーのお店を見分ける「3つのチェックポイント」
せっかくなら、本当に美味しいお店に出会いたいですよね。外さないお店には、共通する特徴があります。
1. スープの透明感と香り
良いフォーのお店は、スープが驚くほど澄んでいます。これは、血抜きやアク取りの工程を一切妥協していない証拠。また、店内に一歩入った時に「シナモン」や「八角」の甘くスパイシーな香りが漂っている店は期待大です。
2. ハーブが「別皿」で提供される
最初から麺の上にハーブが載っているのではなく、カゴや別皿で「これでもか!」というくらい山盛りの生ハーブが出てくるお店は、本場のスタイルを大切にしています。鮮度の良いハーブを使っている自信の現れでもあります。
3. 「生麺」を使用しているか
多くの店では乾燥したライスヌードルを戻して使いますが、稀に「生麺(フォー・トゥオイ)」を提供しているお店があります。生麺はもちもちとした弾力と、とろけるような喉越しが別格。もしメニューに「生麺」の文字を見つけたら、ぜひ試してみてください。
おうちで本格フォーを楽しむためのアイテム
「お店の味が忘れられないけれど、毎日通うのは大変……」という方は、自宅で再現してみるのも楽しいですよ。本格的な味に近づけるための必須アイテムをご紹介します。
まず欠かせないのが、ベースとなるライスヌードルです。
フォー 乾麺少し幅広のタイプを選ぶと、スープがよく絡みます。
味の決め手となるのは、何と言っても魚醤(ヌクマム)。
ヌクマムこれがあるだけで、一気に現地の香りになります。
さらに、スープをイチから作るのは大変という方には、本場ベトナムのスープの素が便利です。
フォー スープの素これに、生の生姜と玉ねぎを焼いて入れるだけで、驚くほど深みのある味わいになりますよ。
フォーを食べる時のマナーとQ&A
Q. パクチーが苦手なのですが……
無理に入れる必要はありません!ベトナムでもパクチー抜きの注文は普通にあります。代わりにネギや他のハーブを多めに入れると、フォーの良さを損なわずに楽しめます。
Q. 麺をすすってもいいですか?
日本の蕎麦やうどんのように「ズズッ」と音を立ててすするのは、ベトナムのマナーとしてはあまり推奨されません。前述のようにレンゲを使って、静かに口へ運ぶのが美しいとされています。
Q. スープは全部飲んでも大丈夫?
フォーのスープは脂質が少なく栄養価が高いため、最後まで飲み干す人が多いです。ただし、塩分が気になる方は、味変を楽しみながら半分程度に抑えるなど調整してくださいね。
まとめ
美味しいフォーは、私たちの心と体を解きほぐしてくれる最高のギフトです。
透き通ったスープに隠されたスパイスの魔力。自分好みにカスタマイズする楽しさ。そして、食べた後の体が喜ぶような軽やかさ。今回ご紹介した選び方や食べ方を参考に、ぜひあなたにとっての最高の一杯を見つけてみてください。
次にベトナム料理店を訪れる時は、ぜひライムを絞る前に一呼吸。そのスープの奥にある、何十時間もの手仕事の結晶を感じてみてください。きっと、これまで以上に美味しいフォーの選び方と人気店10選!本場の食べ方やヘルシーな秘密を徹底解説された情報が、あなたの食体験を豊かにしてくれるはずです。
次はどのお店で、どんな味に出会えるでしょうか。素敵なフォー・ライフを!

コメント