目が覚めて、体を起こそうとした瞬間――
グルグルと天井が回り出したり、ふわふわと雲の上を歩いているような感覚に襲われたことはありませんか?
「またか…」と気分が沈むあの瞬間。
実は、あなたの身体が必死に発しているSOSサインかもしれないんです。
朝のめまいは「自律神経の乱れ」が原因かもしれない
まず、安心してください。
朝に起こるめまいの多くは、命にかかわる深刻な病気が原因ではありません。
では、なぜ朝だけ症状が出るのでしょうか?
そのカギを握っているのが「自律神経」です。
自律神経は、私たちの意思とは関係なく24時間働き続け、心拍数や血圧、消化活動など生命維持に必要な機能をコントロールしています。
この自律神経には、
・活動時に優位になる「交感神経」(アクセル)
・休息時に優位になる「副交感神経」(ブレーキ)
の2種類があります。
健康な状態では、この2つの神経がシーソーのようにバランスを取り合っているのですが…
ストレスや生活リズムの乱れによって、このバランスが崩れてしまうことがあるんです。
あなたはどれに当てはまる?朝のめまい3つのタイプ
一言で「めまい」と言っても、実は種類があります。
まずは、自分の症状がどのタイプに近いかチェックしてみましょう。
1. 回転性めまい
・天井や周囲がグルグル回っているように感じる
・吐き気を伴うことが多い
・耳鳴りや難聴を伴う場合は、耳の病気の可能性も
2. 浮動性めまい
・体がフワフワ浮いているような、雲の上を歩いているような感覚
・足元が不安定で、まっすぐ歩きにくい
・頭がボーッとしたり、頭痛を伴うことも
3. 立ちくらみのようなめまい
・立ち上がった瞬間にクラッとする
・眼前が暗くなる、あるいは白くなる
・失神しそうな感覚
朝に多いのは、特に「浮動性めまい」と「立ちくらみのようなめまい」です。
これらの多くは、自律神経の切り替えがスムーズにいっていないことが原因と考えられます。
今日から始められる!自律神経を整える3つの習慣
では、どうすれば自律神経のバランスを整え、朝のめまいとさよならできるのでしょうか?
特別な道具もお金もいらない、今日から始められる習慣をご紹介します。
習慣1:起きてすぐの「光のシャワー」で体内時計をリセット
私たちの体には、約24.5時間周期の「体内時計」が備わっています。
この時計がずれると、自律神経の切り替えタイミングも乱れてしまうんです。
毎朝、カーテンを開けて朝日を浴びることで、この体内時計がリセットされます。
たとえ曇り空でも、外の光は室内灯の数十倍から数百倍の明るさがあります。
実践ポイント:
・目が覚めたら、まずはカーテンを開ける
・できれば5分程度、窓際で過ごす
・メガネやコンタクトレンズをしている人は、裸眼で光を浴びる必要はありません
習慣2:ゆっくり5分の「布団の中でするストレッチ」
急に起き上がると、血圧が急変動してめまいを引き起こす原因に。
体を起こす前に、布団の中でできる簡単なストレッチを取り入れてみましょう。
おすすめの布団中ストレッチ:
- あおむけのまま、手足を大きく伸ばして「伸び」をする
- 両膝を立て、膝を左右に倒して腰周りをほぐす
- 首をゆっくり右回り、左回りに回す(無理のない範囲で)
- 手首、足首をぐるぐると回す
これだけでも、血液循環が促され、体が目覚める準備が整います。
習慣3:朝一番の「白湯習慣」で内臓を優しく目覚めさせる
寝ている間、私たちは思っている以上に汗をかいています。
つまり、朝の体は軽い脱水状態にあると言えるんです。
そこでおすすめなのが「白湯」。
冷たい水ではなく、人肌程度(約40度)の白湯をゆっくり飲むことで、
内臓に負担をかけずに温め、機能を目覚めさせることができます。
白湯の効果的な飲み方:
・コップ1杯(約200ml)をゆっくりと、10分かけて飲む
・飲むときは座った姿勢で
・朝食の15〜20分前までに飲むのがベスト
生活リズムを整える:睡眠・食事・運動の3本柱
自律神経を根本から整えるには、生活リズムそのものを見直すことが大切です。
質の良い睡眠のためにできること
睡眠は、副交感神経が最も優位になる時間。
質の良い睡眠が取れないと、自律神経のバランスは崩れやすくなります。
睡眠の質を高めるポイント:
・就寝1時間前にはスマホやPCの画面を見ない
・寝室は少し涼しめ(夏は26〜28度、冬は16〜20度が目安)
・遮光カーテンで朝の光を調節しながらも、夜はしっかり暗くする
・同じ時間に起きることを優先する(休日の寝だめは逆効果)
自律神経を整える食事の取り方
食べ物は、自律神経に直接影響を与える神経伝達物質の材料になります。
おすすめの栄養素と食材:
・トリプトファン(必須アミノ酸):牛乳、チーズ、バナナ、大豆製品
・ビタミンB群:豚肉、玄米、納豆、卵
・マグネシウム:ナッツ類、海藻、豆類
避けたい習慣:
・朝食を抜く(低血糖でめまいを悪化させることも)
・カフェインの摂りすぎ(1日3杯までが目安)
・急激な糖質制限
適度な運動が自律神経のスイッチをスムーズにする
適度な運動は、自律神経の切り替えをスムーズにする効果があります。
激しい運動ではなく、続けられる軽い運動がおすすめです。
日常生活に取り入れやすい運動:
・ウォーキング:1日20〜30分、少し早足で
・階段の使用:エレベーターやエスカレーターではなく階段を意識して
・ストレッチ:夜寝る前に5分程度の全身ストレッチ
注意が必要なめまい:こんな症状があったら受診を
ここまでご紹介した習慣は、自律神経の乱れによるめまいを改善するためのものです。
しかし、中には医療機関の受診が必要なめまいもあります。
以下のような症状がある場合は、一度医師に相談することをおすすめします:
・めまいとともに、ろれつが回らない、手足に力が入らない
・経験したことのない激しい頭痛を伴う
・めまいがずっと続き、全く治まらない
・耳鳴りや難聴がひどくなる
・何度も繰り返す嘔吐がある
最初はかかりつけ医や内科で相談し、必要に応じて耳鼻咽喉科、神経内科、脳神経外科などを紹介してもらうと良いでしょう。
「毎朝のめまい」から解放されるために
朝のめまいは、日々の生活に小さな陰を落とします。
「今日もめまいがするかも…」という不安が、一日の始まりを重くしてしまうこともありますよね。
でも、大切なのは「完全な排除」ではなく「上手な付き合い方」を見つけること。
今回ご紹介した習慣は、すべて今日から始められる小さな一歩です。
全てを完璧に実践する必要はありません。
「これならできそう」と思うものから、少しずつ取り入れてみてください。
自律神経は、乱れるのも時間をかけて、整うのも時間をかけて。
焦らず、少しずつ、ご自身のペースで生活を見直していきましょう。
ある朝、気づいたら「あれ?今日はめまいがしなかった」という日がきっと来ます。
その日のために、小さな習慣を大切に積み重ねていきましょう。
あなたの朝が、少しでも軽やかで明るいものになりますように。

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